広島・中崎 常時150キロ出す 70試合登板にも意欲

[ 2018年1月16日 05:30 ]

キャッチボール中に笑顔を見せる中崎(右)
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 リーグ3連覇を目指す広島の合同自主トレが15日、廿日市市の大野練習場で始まった。新選手会長の会沢や丸、鈴木ら一部主力に、新人8人を含む37選手が参加。守護神・中崎翔太投手(25)が常時150キロ超の直球復活と70試合登板に意欲を燃やせば、ドラフト1位の中村奨成捕手(18=広陵)は緊張感を漂わせながらも1軍での台頭を誓った。

 1億円プレーヤーの仲間入りをして臨む合同自主トレ。キャッチボールやノックなどに汗を流す中崎の表情には、主力選手としての自覚や風格がにじみ出ていた。元旦から実家のある鹿児島で動き、4日早朝にはマツダで本格的に始動。動きはすこぶる軽快だった。

 「やっと始まるな…という感じがする。初日にしては、しっかりできたと思います」

 守護神としての地歩を築き、さらなる進化を誓う8年目。役割については「どこでもいい。抑えでも中継ぎでも、任されたところで1年間しっかり投げたい」と無頓着だが、直球にはこだわる構え。自らに課すテーマは、ズバリ剛球復活だ。

 「昨年は変化球が多かったので、直球でもう一度勝負できるようにしたい。常時150キロを出せないと、後ろをやるにはしんどい」

 直球の最速は154キロ。昨季は、しかし、150の球速表示が見られなかった。開幕直後に発症した右腹部痛の影響は小さくない。例年、春先は状態が上がらないことも自覚。そこで筋肉量を増やそうと一念発起し、負荷や強度を上げた新メニューにトライする。

 「ここ2〜3年は同じメニューを続け、維持でしかなかった。直球を強くし、春先を万全で臨むために自分を信じてやっています」

 直球に本来の球威を欠きながら、昨季は59試合で防御率1・40をマーク。「制球や変化球で四隅を狙うことを覚えた」成果だ。その上に150キロの剛球が復活すれば、役割はおのずと決まり、絶対的守護神としての道が開けるに違いない。

 「登板数は自分で決められないけど、1年間しっかり上で投げるなら、70試合ぐらいは投げなきゃいけないかな…と思います」

 既に防御率0点台の目標を掲げる右腕。昨季培った技巧に常時150キロ超の球威を加え合わせ、リーグ3連覇と日本一に向けてフル回転を誓っている。(江尾 卓也)

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2018年1月16日のニュース