広島・中田 マエケン流極意学ぶ「6、7割の力で150キロを」

[ 2018年1月15日 05:43 ]

“マエケンTシャツ”を着てグラウンドに姿を見せる中田
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 広島の中田廉投手(27)が14日、沖縄市内で恒例となっているドジャース・前田健太投手らとの自主トレを公開した。昨季のポストシーズンで救援投手として9試合に登板し防御率0・84の好成績を残した前田の投球フォームなどを参考にした「マエケンスタイル」で、中継ぎとしてシーズンの完走を誓った。

 中田が思い描く理想を“マエケン”は世界最高峰の舞台で体現していた。前田は昨季のポストシーズンでは、本来の先発ではなく救援投手として計9試合に登板し10回2/3を1失点と大車輪の活躍をみせ、ワールドシリーズのマウンドにも立った。

 「マエケンさんは、圧倒していた。マウンドの支配力というか存在感というか。僕も打者を圧倒できるようになりたい」

 中田は昨季、全て救援で53試合に登板し2勝(4敗)、13ホールド、防御率2・70でブルペン陣を支えた。今季、さらなる進化を求めるが、手本とするのは、やはり前田だ。

 「できるだけ(力の)出力を減らして、リリースのときに100%にしたい。マエケンさんがこの感覚でやられていて、僕もそれが合ったので」

 昨季に少しばかり芽生えた自信が、力みを取り払うための礎となる。「去年は自信がなかったから毎回8、9割の力を出していた。今年は6、7割の力で150キロを出していきたい。脱力というより、爆発力のイメージです」。

 中田は、マエケンが救援時に見せる微妙な変化にも気付いていた。「ゆったりしたフォームではなくて、いつもより流れが速かったんです」。実際、前田本人に確かめると「俺は力を入れるときは、フォームが速くなる」との返答が帰ってきた。中田自身もクイックの方が力が伝わりやすいタイプといい「フォームのスピードが直球と関係あるのか、とヒントになった」。これまで見ることのなかった“リリーフの前田”に、飛躍のカギを見てとった。

 この日は、今年3度目というブルペンに入り41球を投げた。中田いわく、仕上がりは自身最速だ。「1軍を勝ち取るというのはレベルの低い話なので(1年間通して)しっかり投げられるように」。“マエケンスタイル”で勝負すべく、許された時間の限りを「先生」とともに過ごす。(河合 洋介)

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2018年1月15日のニュース