原辰徳氏 国際武道大の特別講義 世界を相手に勝つ方法など90分熱弁

[ 2018年1月9日 16:15 ]

客員教授を務める国際武道大での特別講義を終え花束を渡される原辰徳氏
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 巨人前監督の原辰徳球団特別顧問(59)が9日、千葉県勝浦市の国際武道大で特別講義を行った。学生184人が履修する「スポーツ戦略論2」の一コマで、14年連続14度目。東海大時代の3年先輩にあたる岩井美樹教授(野球部監督)と、徳永文利教授(バレーボール部監督)をパネラーに加え、90分間熱弁をふるった。

 原氏の生い立ちに始まり、現役時代のメディアとの付き合い方や、09年WBC優勝時などに発揮された世界を相手に勝つ方法。セ2連覇を遂げた広島の育成方針など、テーマは多岐にわたった。

 終盤では4日に膵臓(すいぞう)がんのため急逝した星野仙一氏にも言及。「私の大好きな、そして尊敬する先輩の一人でした」と原氏。その上で「鬼と仏。その2つを持ち合わせた素晴らしい方でした。鬼は勝負、野球の鬼。仏は人間らしさ」と回顧。オーストラリアへともに旅行した思い出などを振り返った。

 昨年11月には地球の裏側のペルーへ渡り、野球教室を行った。その際のエピソードも学生たちへ伝えた。「ペルーに野球を持って行ったのは日本人でした。ペルーのはアメリカから伝わる“ベースボール”ではなく、“野球”だったんです」と語った。日本人の移民が伝えたためで、当時の資料でグラブやスパイクがTAMAZAWA(スポーツ玉澤)製だったという。

 「日本の野球人口は減っているとはいうが、子どもたちは元気です。環境面で野球を思い切りやれる施設をもっとつくってあげたいですね」と原氏。監督退任後は野球教室などで全国を回り、少年少女への指導を続け普及活動にいそしむ。昨年6月の全日本大学選手権で初の決勝進出を果たすなど躍進著しい野球部員らを前に、衰えない野球への情熱を示していた。

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2018年1月9日のニュース