藤浪 復活への決意は「腕」 今季目標「200イニング」への思い込め

[ 2018年1月5日 05:48 ]

吐く息も白くなる寒さの大阪桐蔭グラウンドで自主トレを公開した藤浪
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 阪神・藤浪晋太郎投手(23)が4日に母校の大阪桐蔭グラウンド(大阪府大東市)で自主トレを公開し、年男として迎える今季6年目の決意を漢字の「腕」に込めた。

 昨季の不振を乗り越え、「鉄腕」「豪腕」として巻き返す決意表明だった。近日中に渡米して昨オフに続いてダルビッシュ有投手(31=ドジャースからFA)と自主トレする予定で、「いろいろ勉強して盗んで帰ってきたい」と進化を誓った。

 藤浪が持つ先発投手としての価値観は不変だ。より多くのイニングを投げ、より長くマウンドにいること。目標として改めて「200イニング」を掲げ、漢字一字で決意を示した。

 「『腕』ですかね。200イニング投げるという意味では鉄腕、豪腕。そういう1文字にしたいかなと。まずは先発ローテーションに入って、1年間ケガなく守り抜くというのが先発の仕事だと思っているので。セ・リーグで200イニングは難しいと思いますが、そこを目指せば、他の数字もついてくると思う」

 3年目の15年に199イニングまで伸ばし、大台を目前にしながら16、17年は下降線をたどった。昨年12月は全国で専門家行脚。多分野から学び、「どれも面白かった。いろいろな話を聞いて試してみるべきものだと思っています」とヒントを得た。

 近日中に渡米する予定も自らの言葉で明かした。ダルビッシュとの合同自主トレのためだ。昨オフに続く師事を希望して「今年はどうされるんですか」と問い合わせたところ「日本には帰らない。アメリカにいるけど来る?」と返答があり、初の海外自主トレを即決した。「それが全て。場所はどこでもいい」。滞在期間は約2週間で、トレーニングだけでなくテキサス州ダラスにあるダルビッシュの自宅で日々の食事も共にする計画だ。

 「トレーニングの知識、栄養学、食事、体調管理、コンディショニング、たくさんの知識を持っておられる。勉強して、盗んで帰ってきたい。英語も話せず苦労する部分はあると思いますが、学びたい思いが大きかった」

 ダルビッシュが更新したツイッターによれば現役メジャー最強左腕と称されるドジャースのカーショーも合流する見込みで、世界レベルの技術や知識を吸収できる濃密な時間になりそうだ。

 「自分のために野球をしたい。自分の成績を第一に考えることを信条としてやりたい。本来プロはそういうモノだと思うので」。自己最少3勝に終わった昨季の悩ましい表情はどこか吹っ切れたようだった。目指すのは「復活」ではなく「進化」。藤浪の6年目が始まった。(巻木 周平)

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