Dバックス平野 成功への鍵は“メジャー球”スライダー「滑る分、抜ける」

[ 2018年1月5日 05:30 ]

笑顔でキャッチボールをする平野
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 オリックスから海外フリーエージェント(FA)権を行使し、ダイヤモンドバックスに移籍した平野佳寿投手(33)が4日、京都府内で自主トレを公開。メジャー1年目の目標を70試合登板に定めた。

 到達すれば、日本投手では14年の田沢純一(当時レッドソックス)以来5人目で、74試合登板なら同最多。鉄腕は海を渡っても、「Iron Arm(アイアンアーム)」を披露する。

 京都・久御山町にあるNTT西日本の淀グラウンドには、冷たい風が吹き付けていた。昨季までの同僚・岸田らと正月返上で元日から行っている自主トレ。平野の心は熱く高揚していた。

 「50試合…。いえ、60〜70試合は投げたい。試合数を投げることがリリーフとしての役目。そこは、どこへ行っても一緒なので」

 オリックスでは入団4年目の10年にリリーフに転向し、計156セーブを積み上げた。自信も、プライドもある。自己最多は11年の72試合。シーズン162試合に増えるメジャーの舞台なら、さらに数字を上積みすることも可能だ。70試合登板を成し遂げれば、日本投手で5人目。74試合なら、自己新とともに日本投手最多となる。

 そのための強力な武器もある。この日も筋力強化やランニングなどに続き、メジャー公式球でキャッチボールを実施。滑りやすい一方で「滑る分、抜けるので、スライダーのタイミングを外せる。向こうで使っていきたい」。平野の代名詞は縦に鋭く落ちるフォーク。昨年3月のWBCでは6試合、5回1/3で7奪三振の好投で評価を高めたが、フォークとともに生きたのが「WBCでも抜けるような変化をして、それが緩急になった」というスライダーだ。これを新天地でも駆使する。

 「今年はよりパワーアップしないといけない。今まで以上のトレーニングとケアをしっかりやっていく」。チームは昨季39セーブのロドニーがツインズに移籍し、平野は15年に41セーブのボックスバーガーらと守護神の座を争う。新天地、アリゾナの大地が海を渡る鉄腕を待っている。

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