阪神 高2トリオを密着マークへ 「体できたら」来秋ドラ1候補

[ 2017年12月31日 05:30 ]

大阪桐蔭の根尾
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 「山田2世」は誰だ?阪神が来秋ドラフト1位候補として大阪桐蔭・根尾昂内野手、同・藤原恭大外野手、報徳学園・小園海斗内野手(すべて2年)をリストアップしていることが分かった。いずれも現時点では今年の早実・清宮のような目玉選手ではなく、ヤクルト・山田のように高校ラストイヤーで急成長する可能性を秘めたダイヤの原石。年始から担当スカウトが密着マークし、真価を見極める算段だ。

 戌(いぬ)年は地元に原石が埋まっている。根尾、藤原、小園――。阪神の球団関係者は近畿の高校生野手3人に大きな期待を寄せ、年始から密着マークする方針を示した。

 「関西の高校生なら根尾、藤原、小園。3人とも、まだ清宮、安田クラスの目玉というわけではないが、ひと冬を越えて、体ができてきたら、一気に目玉になる可能性を秘めている選手。担当スカウトが追いかけて行くことになるだろう」

 いずれ劣らぬ才能の持ち主だ。根尾は1メートル77ながら、投げては最速148キロ、打っては通算20本塁打(年末の大阪府選抜での台湾遠征前)、守っても軽快なフットワークとグラブさばきを誇る遊撃手で、50メートル走6秒1の俊足も併せ持つ野球センスのかたまりだ。同僚の藤原は1メートル81、80キロの均整の取れた体格で50メートル走5秒7、通算21本塁打(同)と走攻守三拍子を兼ね備える。藤原とともにU―18日本代表に選ばれた小園も名門で1年春からベンチ入りし、50メートル走5秒8の俊足と広い守備範囲を誇る高校球界屈指の遊撃手だ。

 現時点では今秋ドラフトで1位指名された早実・清宮、履正社・安田のような「目玉」ではなくても素材は一級品。球団関係者が前例に挙げたのがヤクルト・山田だった。

 「履正社の時の山田もそうだった。2年秋までは体ができていない印象だったが、ひと冬越えて見違えて、最後の夏には1位候補になっていたから」

 3人とも分類するなら「山田タイプ」と言っていい。兵庫県出身で履正社へ進んだ山田も2年秋までは体の線が細く、知る人ぞ知る存在だった。ひと冬を越えた3年春の大阪大会でスカウトの注目を集め、夏の甲子園が終わった時には1位候補にまで成長した。最終的に“外れ外れ1位”でオリックスと指名が競合し、抽選を経てヤクルトへ入団。15年から2年連続でトリプルスリーを達成し、いまでは球界のスターになった。

 球団関係者は「藤浪を獲得した時のように特に将来のスター候補、主軸候補になる可能性を秘めた地元の選手は、どうしても獲りたい」と強調。3選手には年始から担当スカウトが密着し、「山田2世」の可能性を見極めていく予定だ。

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2017年12月31日のニュース