広島・新井 41歳シーズンへ衰えぬ向上心「もっと打ちたい」

[ 2017年12月20日 05:38 ]

今度こそは日本の頂点に。来季への意気込みを漢字一文字で「頂」と記した新井
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 広島の新井貴浩内野手(40)が19日、広島市南区の球団事務所で来季の契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1億1千万円プラス出来高払いでサインした。今季は勝負強い打撃でリーグ連覇に貢献。20年目に向けては「もっと打ちたい。まだまだ上手くなりたい」と自らを鼓舞した。この日は大瀬良が年俸6300万円で、今村は同9500万円で契約を更改した。(金額は推定)

 1時間を超えるロング交渉。そのほとんどをチームの話に費やしたという。酸いも甘いも噛み分ける40歳。金額に関しては無の境地にあるのか、「ずっとチームのこと。自分の契約だけど、自分のことを話すことはもうない」と言って笑った。

 今季は出場100試合で打率・292、9本塁打、48打点。先発を若手に譲る機会が増えたが、ここ一番では勝負強さを発揮した。悔し涙を流した10月24日、DeNAとのCSファイナルステージ第5戦でも、4番でアーチ。存在感は絶大だ。

 20年目の節目を迎える来季。「入った当初は20年間もやれるとは思っていなかった」。新年1月31日には41歳になる。広島の野手の最年長出場は、前田智と石井琢の42歳。早生まれの新井も実質42歳のシーズンとなり、2人と肩を並べる。

 「疲労は抜けにくくなったけど、技術的な衰えは感じてない。もっと打ちたいし、まだまだうまくなりたい。そういう欲がないと現役は続けられない」

 尽きない向上心、猛練習で自らを追い込む愚直さも不変だ。誇るべき新井の値打ち。鈴木球団本部長は「居るだけで好影響を与えてくれる。(チームは)まだ大きな課題を残しているから」とし、リーグ3連覇と日本一への先導役を期待する。

 「20年目だからと言って、やることは変わらない。チームが苦しい時に救う一打をたくさん打ちたいし、ファンの方にたくさん喜んでもらいたい」

 第4コーナーに差し掛かった野球人生。チームが抱える大きな課題を解消し、新井は完全燃焼を誓っている。 (江尾 卓也)

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2017年12月20日のニュース