中日、松坂獲り検討 初のセ・リーグも…森監督は西武入団時のコーチ

[ 2017年12月19日 05:30 ]

ソフトバンクを退団した松坂
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 中日がソフトバンクを今季限りで退団した松坂大輔投手(37)の獲得を検討していることが18日、分かった。右肩の不調で今季1軍登板はなく、リハビリ途上の右腕に対し、支配下選手登録枠をにらみながら慎重に検討を重ねている。初のセ・リーグとなるが、本人は条件面にこだわりはないとみられ、一気に契約成立となる可能性がある。

 ソフトバンク退団が決定してから1カ月半が過ぎ、日米通算164勝右腕の移籍先に中日が浮上した。球界関係者の話を総合すると、チームは外国人補強など来季の支配下選手登録枠をにらみながら、松坂獲得の可能性を模索しているという。

 18日現在、中日の支配下選手登録は61で、9枠空いている。投打の外国人助っ人を最低4人補強しても枠には若干の余裕がある。チームは今季も5位に沈み、球団記録を更新する5年連続Bクラスに低迷。チーム防御率4・05はリーグ5位で、投手陣の不振が順位に直結した。2桁勝利投手は2年続けて不在の中、今季6勝をマークしたジョーダン(来季の登録名はアルメンゴ)がヤクルトに移籍。経験豊富な吉見や大野雄、若手では小笠原や柳ら頭数はそろうが、右腕では鈴木翔の5勝が最多だった。松坂は年俸などの条件面にこだわりはないとみられ、本格交渉に進展すれば一気に契約に達することが予想される。

 松坂は14年オフに3年契約でソフトバンクに入団し、9年ぶりの日本球界復帰を果たしたものの、15年8月に右肩内視鏡手術を受けるなど、右肩の不調が続いた。1軍登板は昨年10月2日の楽天戦の1試合のみで、今季限りで退団。それでも「(球団に)感謝の思いを伝えるのは1軍のマウンドだと思っています。グラウンドでファンの皆さま、チームメートに再会できることを信じて前を向き続けていきたいと思います」とコメントし、現役続行を決断していた。

 まだリハビリ途上だが、10月には数回にわたってブルペン投球を行うなど、右肩の不安は解消されつつある。関係者によると、現在は自宅のある米ボストンで連日トレーニングを行い、肩周りの強化や、キャッチボールをこなしている。

 交渉がまとまれば、日本3球団目で初のセ・リーグ移籍となるが、森監督は西武OBで松坂が西武に入団した99年に2軍投手コーチを務めていた。さらに選手としてともにプレーし、信頼の厚い友利結国際渉外担当がおり、溶け込みやすい環境は整う。松坂にとって再起をかける18年。動向が注目される。

 ◆松坂 大輔(まつざか・だいすけ)1980年(昭55)9月13日、東京都生まれの37歳。横浜高では98年の甲子園で春夏連覇。夏は京都成章との決勝戦でノーヒットノーランを達成した。同年ドラフト1位で西武入団。99年に16勝で最多勝、新人王などに輝いた。主なタイトルは最多勝3度、最優秀防御率2度、最多奪三振4度。07年にレッドソックスに移籍し、同年のワールドシリーズで日本選手初の勝利投手になり世界一。インディアンス、メッツを経て15年にソフトバンク入団。五輪、WBCとも2度出場。1メートル83、93キロ。右投げ右打ち。

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2017年12月19日のニュース