広島・田中 鳥谷超えに意欲 遊撃連続フルイニング出場継続中

[ 2017年12月19日 05:30 ]

年俸1億円を突破し、クリスマスツリーを手に笑顔の田中
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 広島の田中広輔内野手(28)が18日、広島市内の球団事務所で来季の契約更改交渉に臨み、6200万円増の年俸1億4000万円(推定)でサインした。不動の1番打者として最高出塁率、盗塁王を獲得し、リーグ連覇に貢献した今季。連続フルイニング出場も425試合まで伸ばしており、阪神・鳥谷が持つ遊撃手の記録(667試合)に意欲を示した。

 喜びよりも責任感が胸中を支配していた。野手ではMVPの丸に次ぐ高評価。5年目で待望の1億円プレーヤーとなった田中は「一つの目標だったので素直にうれしい。自覚を持って、チームを引っ張っていきたい」と表情を引き締めた。

 今季は35盗塁、出塁率・3982で初の2冠。陰では奇禍もあった。6月9日、楽天戦の練習中に左脇腹痛を発症。一定の時期まで痛みを抱えながらも試合に出続け、リードオフマンとして打率・290、60打点を挙げるなど打線をけん引した。

 「試合に出続けるのは、レギュラーとして一番大切にしていること。休まず出続け、自分を褒めてあげたい」

 結果、遊撃手としては球団史上初の2年連続フルイニング出場を達成。15年4月1日から続くそれは425試合を数え、阪神・鳥谷が持つ遊撃手の連続フルイニング出場記録・667試合を「一番近い目標」に挙げる。

 金言も伝授されていた。今夏の球宴で、新井を介して鳥谷と会話。(1)足が動かなくなったら、少し前に守る(2)疲れてきた時は、多めに走る…などの助言を得たという。何より、鳥谷の記録は31歳シーズンから35歳にかけて。田中の年齢を考えれば可能性は十分ある。

 「(盗塁王を)続けて獲れるよう、40は走りたい。打率も3割を目指したい。来年は、最後まで笑って終われる1年にしたい」

 今季の成績を基準にさらに高みを見据える来季。その前提とするのが球団初のリーグ3連覇、そして34年ぶりの日本一だ。タフな遊撃手が2018年もフル参戦し、チームを勝利へと先導する。(江尾 卓也)

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2017年12月19日のニュース