巨人・菅野「絶対出たい」小林と東京五輪で金バッテリー組む

[ 2017年12月15日 05:30 ]

最優秀バッテリー賞を受賞し、副賞で贈られた記念の帽子とカーバッテリーを手にポーズを取る(左から)小林、菅野、炭谷
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 スポーツニッポン新聞社が制定する「2017プロ野球最優秀バッテリー賞」(協力・一般社団法人電池工業会、協賛・イエローハット、東日印刷)の表彰式が14日、東京ドームホテルで行われた。セ ・リーグは巨人の菅 野智之投手(28)―小林誠司捕手(28)、パ・リーグは西武の菊池雄星投手(26)―炭谷銀仁朗捕手(30)が受賞。スポーツニッポン新聞社の河野俊史代表取締役社長から各選手に賞金100万円などが贈られた。20年東京五輪でも菅野は、同学年の小林と黄「金」バッテリーを組むことを誓った。

 同学年バッテリーの脳裏に同じ光景がシンクロする。31歳シーズンに迎える東京五輪。菅野と小林は3年後を思い描いた。

 菅野 東京五輪は絶対に出たい。そこで誠司とバッテリーを組めれば、自分のチームにとってもプラスになる。

 小林 日本代表への気持ちは凄く強い。五輪は智之とバッテリーを組んで、日本の中心になりたい。

 前夜は食事を共にし、話題は3月のWBCに及んだ。準決勝・米国戦で敗退したものの、菅野は6回1失点の快投。大会直前に正捕手に抜てきされた小林から「(先発が)智之だったから、そんなに緊張せずに試合に入れた。一緒に頑張ってきて良かった」と感謝の言葉を伝えられ、エースも「素直にうれしかった。2人で成長できた」と応えた。

 同大から日本生命に進んだ小林より、菅野は1年早く巨人に入団。時には厳しい言葉を掛け、共に成長曲線を描いた。今年はWBCで3試合、レギュラーシーズン25試合、球宴でもバッテリーを組んだ。同い年の女房役に全3050球を投げ込み、「誠司とバッテリー賞を獲るのが目標だったのでうれしい。来年も2人でチームを引っ張りたい」と、セ・リーグでは史上初の2年連続受賞を目指す。

 その先には東京五輪金メダルがある。「2人ともそこまで最前線でやっているというのがモチベーションになる」。侍ジャパン・稲葉監督からは「今の日本のエース」と早くも指名を受けている。12日には将来的なメジャー挑戦も公言。順調なら21年シーズン中に海外FA権を取得し、22年から海を渡る。20年東京五輪は絶好のアピールの場となる。

 投球さながら掛け合いのテンポも抜群。小林から「たまに怖いところを直してほしい」と言われ、「おまえが原因だから。僕も生活が懸かっている」と冗談交じりに突っ込んだ。副賞の乾電池320本とカーバッテリーを贈られ、菅野は「発電所でも造ります」。小林は「家の電池を全て換える」と笑わせた。

 最多勝、最優秀防御率を獲得した沢村賞右腕にとっては2度目の受賞。「普段から野球の話ばかりしている」という初受賞の相棒と壇上で肩を並べ、うれしそうだった。 (神田 佑)

 ▼最優秀バッテリー賞 投手だけでなく、縁の下の力持ちともいえる捕手にもスポットを当てて球界最高の「バッテリー」を表彰するもの。第1回は91年で今年で27回目を数える。1年間を通じて活躍したことを最低条件に投手は先発なら10勝、リリーフは30セーブまたは30ホールドが目安。捕手はインサイドワークや盗塁阻止率、捕逸の少なさなどを基準に選考される。張本勲氏と有藤通世氏は第1回から選考委員を務める。

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2017年12月15日のニュース