巨人とロッテが示した若手育成へのアクション。低迷打破につながるか

[ 2017年12月12日 11:10 ]

来季定位置奪取を狙う岡本。村田から背番号「25」を継承した=2016年10月撮影
Photo By スポニチ

 ポジションは与えられるものではなく、奪うもの――。その論理からすると、このオフ、プロ野球界で2つの「違和感」を覚えることがあった。巨人とロッテだ。若手をレギュラーに定着させるために、実績のあるベテランはチームを去り、もう一方では、主力選手が違うポジションにコンバートされた。

 巨人では村田が戦力外となり、三塁のポジションが空いた。内野手のマギーがいる中で、三塁は主砲候補の岡本、二塁は16年ドラフト1位の吉川尚にレギュラー奪取を期待しており、高橋監督は「自前で選手を育てることが一番の課題」と言った。3年連続のV逸。強い危機感から、若手育成によるチーム力の底上げを図る。その方針を徹底するため、攻守で安定した成績を残せる村田に頼らない決断を下した。退路を断ったわけだ。ぶ厚い戦力を保つことで、常に優勝争いに絡んできた巨人のこれまでの姿とは違う。その覚悟には敬意を表するが、自らの力でポジションを奪うことが、厳しいプロの世界の本来のあるべき姿とも感じる。

 井口新監督率いるロッテでは、鈴木が三塁にコンバートされた。遊撃手として2度のベストナインを獲得。今季は平沢ら若手を育てるために、遊撃から二塁にコンバートされた。初のゴールデングラブ賞を受賞。今度は二塁で中村をレギュラーで使うために2年連続のコンバートである。若手をレギュラーに定着させるため、ポジションをたらい回しにされている印象だ。鈴木本人は「いろいろなポジションをできた方がいい」と前向きに捉え、さすがチームリーダーと思える発言。ただ、本来なら競争だ。

 11年ぶりのBクラスとなる4位に終わった巨人にしても、最下位に沈んだロッテにしても、低迷打破に向けて若手の台頭を強く望んでいる。そのために、両球団はアクションを起こした。村田の無念さや、鈴木のフォア・ザ・チームの精神に報いるためにも、レギュラー定着を期待される若手選手には結果で応えてほしい。(記者コラム・飯塚 荒太)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2017年12月12日のニュース