広島・緒方監督 来季開幕投手は「競争」 ハワイV旅行から帰国

[ 2017年12月8日 05:30 ]

ホノルル空港のロビーでチャーター機に向かう緒方監督
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 広島は7日にハワイへの優勝旅行から帰国し、緒方孝市監督(48)はリーグ3連覇を目指す来季の開幕投手について“白紙”を強調した。ジョンソン、野村、薮田らズラリと並ぶ好投手たちの競争意識をあおり、戦力のさらなる底上げを狙う方針だ。

 リーグ3連覇を目指す18年の開幕投手の選定は混迷を極めるかもしれない。むしろ悩むことを緒方監督は望んだ。個人名を出さずに門戸は全員に開かれていることを強調した。

 「自分は全員に期待している。実績だけで決めようとは思っていない。チームの方針は競争。キャンプから結果だけではなく内容も考えた上で最終的なところが決まる」

 ハワイ優勝旅行に合流したジョンソンが現地5日に「ベストを尽くして準備することで巡ってくると思う」と3年連続の大役に意欲を示したばかり。ただ、体調不良などで6勝3敗、防御率4・01の不調だった今季を思えば、簡単に“任せる”とは言えない。

 9勝どまりながらリーグ4位の防御率2・78で安定感を誇った野村が既に「目指したい」と開幕争いに名乗りを上げた。若手陣でも15勝3敗で勝率第1位(・833)の初タイトルを獲得した薮田を筆頭に2桁勝利を挙げた大瀬良、岡田にも資格があるだろう。

 緒方監督は就任1年目の15年はキャンプイン前日の1月31日に当時絶対的エースだった前田健太(現ドジャース)を開幕投手に指名した。16年はキャンプ終了後の3月1日、17年はオープン戦終盤の3月18日にジョンソンの開幕起用を発表。公表時期は年々遅くなり、それだけ激しい競争の中での個々のレベルアップを促してきた。

 特に来春は日南1次キャンプを従来の3週間から2週間へ短縮し、沖縄2次キャンプを2週間へ延ばして実戦を増やす方針。「期間が2週間と短い日南キャンプが、まずは勝負の場。ここから実戦の場となる沖縄に同行できなければ、来季は開幕ベンチになるし、大きなチャンスが失われる」。5泊7日の旅を終えて午後に広島へ到着。「いい骨休みになった」と満足感をにじませた。これで連覇の余韻にひと区切り。視線は既に中日を本拠地で迎え撃つ3・30開幕へ向いた。(柳澤 元紀)

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2017年12月8日のニュース