広島・菊池 3年ぶり全試合出場狙う 失策ゼロを目標に

[ 2017年12月1日 05:30 ]

「第46回三井ゴールデングラブ賞」表彰式 ( 2017年11月30日 )

笑顔を見せる(左から)菊池、鈴木、丸の広島トリオ
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 広島・菊池涼介内野手(27)が30日、3年ぶりとなる全143試合出場に意欲を示した。東京都内のホテルで開かれた「第46回三井ゴールデングラブ賞」の表彰式に同僚の丸、鈴木と出席。5年連続5回目の受賞を果たした名手は、失策ゼロを改めて来季目標に掲げ、「全試合に出られるようコンディションを整えたい」と力を込めた。

 菊池のための舞台と言っていい。二塁手部門で5年連続5回目の受賞。しかも259人の有効投票者から、2年連続で両リーグ最多得票となる246票を集めた。守備名人の表彰式には、もはや欠かせない顔役。27歳は感慨を込めて言った。

 「最高です。いろいろあったけど、何とか頑張ってこられた」

 守りで連覇に果たした貢献は絶大だ。守備率・993(5失策)はリーグトップ。本人が「最も印象深い」と挙げた8月13日の巨人戦(マツダ)、代打・宇佐見のゴロを鮮やかなグラブトスでアウトにしたプレーなど、今季も数多くの美技で投手を盛り立てた。

 反面、菊池個人には「悔しいシーズン」でもあった。補殺数は昨季の525から407に減少。442のヤクルト・山田に次ぐリーグ2位に甘んじた。500という数字自体が驚異的だが、補殺数の歴代トップ3を独占する名手にすれば、不本意な結果だろう。

 「今年は(補殺が)取れていない。打球が飛んで来なかったのもあるし、コンディション的にも動けていないところがあった。(5月の)阪神3連戦を抜けたりして、チームにも迷惑をかけた」

 3月のWBC日本代表。菊池は決して言い訳しないが、通常よりも早く体を仕上げ、国際大会の重圧に神経をすり減らした影響は、138試合にとどまった出場数に表れた。当然、来季巻き返しへの意気込みは強い。

 「状況判断は年々よくなっていると思うので、(来季は)全試合に出られるようにコンディションを整えていきたい。失策ゼロを目標に頑張りたい」

 全143試合に出場となれば3年ぶり。出場機会が増え、コンディションを維持できれば、補殺数のV字回復だって可能だろう。

 「投手あっての補殺だし、記録を伸ばせたのも投手のおかげ。更新は簡単じゃないけど、多い方がチームには貢献できるからね」

 天然芝と土のグラウンドで、ゴールデングラブ賞を獲り続ける菊池の価値。来季のフル回転に期待だ。(江尾 卓也)

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2017年12月1日のニュース