甲子園塾始まる 花咲徳栄・岩井監督「指導者はもっと外に出るべきだ」

[ 2017年11月17日 18:55 ]

甲子園塾で講演する花咲徳栄・岩井隆監督
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 日本高校野球連盟(高野連)が若手指導者育成のために開催する講習会「高校野球・甲子園塾」(塾長=山下智茂・元日本高野連技術・振興委員会副委員長)が17日午後、大阪・江戸堀の中沢佐伯記念野球会館で始まった。教員で指導歴が原則10年未満の監督、部長ら27人が全国から集まった。

 この日は座学が中心だった。今夏の第99回全国高校野球選手権大会で埼玉勢として初の全国優勝を果たした花咲徳栄監督の岩井隆さん(47)が自身の体験談をもとに「教員は学校内にしばられ、社会を知らないことが多い。指導者はもっと外に出るべきだ」と話した。

 「たまたま聴いた講演で知り合った茶道の家元の話」や「女性の校長先生の勧めで見た正月の箱根駅伝の風景」が後の指導に役に立った。「何も自分独りで勉強する必要はない。周りの方々の話を聞いて、盗めばいい。今回の研修は私の方が楽しみにしている」。休憩時間には早速、受講者と話し込んだ。

 日本高野連技術・振興委員会副委員長、元拓大紅陵監督で、昨年からU―18(18歳以下)日本代表監督を務める小枝守さん(66)は「毎朝、教室やグラウンドで顔色や肌つや、ツメの長さ、体操時の動作などを見ていると“あれ、おかしいな”と気づくはず」と目配りの重要性を話した。

 今年9月、カナダで開かれたU―18ワールドカップ(W杯)の期間中、ある選手と2人で話していると「そんなところまで見ていてくれたのですか」と感激の涙を流した逸話を披露した。

 また、今回新たに「指導者に求められる法的知識」と題し、弁護士の岡村英祐さんが講演。元京大投手としてベストナインにも選ばれた岡村さんは「傷害事故で裁判となれば、それまでの指導者と選手の関係性や信頼性が破壊される」と話し、事故防止の重要性を認識するよう訴えた。

 受講者は同会館に2泊。文字通り寝食をともにして、研修に努める。18、19日にはグラウンドでの実技が予定されている。例年2回にわたって開催。今年は12月1〜3日にも行われ、全国各都道府県高野連から最低1人が参加する。

 「甲子園塾」は2008年、良き指導者を育てる研修として始まった。昨年夏には作新学院・小針崇宏監督(34)が受講者として初の全国優勝を達成した。今年で10年目を迎え、受講者は500人を超えた。

 塾長の元星稜監督で元日本高野連技術・振興委員会副委員長の山下智茂さん(72)は「当初、尾藤さんと私に協力要請があった。今も塾長は尾藤さんです。尾藤魂でやっています」と、2011年3月に永眠した元箕島監督、尾藤公さんの愛情あふれる姿勢を強調していた。

   (内田 雅也)

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