「リクエスト」制度 来季から正式導入 監督がリプレー検証を要求

[ 2017年11月13日 21:01 ]

 プロ野球の実行委員会が13日、都内で行われ、来季から監督がリプレー検証を要求できる「リクエスト」制度を導入することが正式決定した。大リーグなどで行われている「チャレンジ」の日本版。大リーグは専用の設備があるが、日本では既存のテレビ映像を利用して判定する。

 制度概要は以下の通り。

 (1)地方試合を含む公式戦全試合を対象とする。(本拠地開催のオープン戦を含む)

 (2)リプレイ検証に用いる映像は、当該試合のテレビ中継映像とする。球団は、審判控室にあるリプレイ検証用モニターに試合終了までテレビ中継映像が放映されることを確保する。

 (3)リプレイ映像の検証時間は「5分以内」とし、確証のある映像がない場合は審判団の判断とする。

 (4)チーム(監督)は1試合において「2回」のリクエストを行使することが出来る。リクエスト行使によるリプレイ検証の結果、判定が覆った場合はリクエストの回数は継続される。「2回」のリクエストは9回終了を以てリセットされ、延長回に入った場合には新たに「1回」のリクエストが付与される。延長回においても判定が覆った場合はリクエストの回数は継続される。

 (5)リクエストを行使する場合、判定後、監督は速やかにベンチ前に立ち、球審に向けて、モニターを意味する「四角」を手で形どることがリクエストを行使するサインとする。サインを確認した球審は、何回目のリクエスト行使かを監督に指で合図しリプレイ検証に入る。(検証の結果が出るまでの流れは従来通り=リプレイ映像検証規定参照)

 (6)リクエストの行使が出来ないプレイは以下の通り。

 (ア)投球判定(ストライク・ボール)

 (イ)ハーフスウィング(チェックスウィング)

 (ウ)自打球

 (エ)走塁妨害

 (オ)守備妨害

 ※(エ)、(オ)は野球規則6・01(i)(j)も含む。

 (カ)インフィールドフライ

 (キ)審判員(塁審)より前方の打球

 (ク)ボーク(反則投球)

 (7)「外野フェンス際の打球が外野フェンスを越えたかどうか、両翼ポール付近の打球がフェアかファウルか(外野フェンス上のポール延長線上のラインも含む)、観客に打球が触れたかどうか、フェンス際の打球がフェンスに当たったか野手が捕球したか、」等の本塁打性およびフェンス際の打球や、「本塁での衝突プレイの判定、封殺における危険スライディング(走者が正しいスライディングをしたか否か)の判定」に審判員が自ら疑念を抱いた場合には、審判団はいつでも自らリプレイ検証を行うことが出来る。

 (8)リクエスト行使における注意事項は以下の通り。

 1 本塁上でのクロスプレイ(6・01(1))および、併殺を試みる塁へのスライディング(6・01(j))のプレイについては、判定(アウト/セーフ)のみをリクエスト行使の対象とする。

 2 リクエスト行使の場合は、監督は速やかに球審にサインを伝達する。

 3 監督以外の者にはリクエストの権利はない。

 4 ベンチ内のコーチ、スタッフまたは外部の者が、何らかの方法でリプレイ映像を確認し、監督にリクエスト行使を催促する行為は認めない。

 5 上記(4)の行為が確認された場合は、リクエストには応じず、監督は試合から除かれる。

 6 リプレイ検証によって出た全ての決定に対して異議を唱えることは許されない。異議を唱えた場合、監督は試合から除かれる。

 (9)リプレイ検証中の球場ビジョンには、審判団がリプレイ検証で確認している映像と同じ映像を放映することが出来る。

 (10)リプレイ検証後の審判員の場内放送は、ルール上の説明および責任審判員が必要と判断した場合のみ行う。

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2017年11月13日のニュース