藤浪 クイックから修正“ヒント” フォームに無駄なくなった

[ 2017年11月13日 05:30 ]

スチール防止練習でクイック投球する藤浪
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 若きエースの完全復活へ「秘密兵器」が出現した。阪神の安芸のブルペンで、アクロディア社の開発した「テクニカルピッチ」と呼ばれる投球データ解析システムが試験導入された。

 NPBの統一球と重量、大きさ、質感なども同じボールに内蔵されたセンサーで、球速、回転数、回転軸、腕の振りの強さなどの数値測定が可能。松田、福永が試投し、さまざまなデータが本人たちにも還元された。

 今キャンプでは一日限定ながら、今後継続して使用される可能性もあり、投球フォームやシュート回転などの修正にも活用できる。今季、苦しんだ藤浪の制球面の改善について香田投手コーチも「シュート回転してるとか、体が開いてるとか(が分かる)。そういうこと(藤浪の制球面)も含めて、私たちも勉強して使えるか、使えないか判断しないといけない」と含みを持たせた。

 藤浪は午前中にあったスチール防止練習に登板。基準とされる「1秒20」を切る高速クイックを連発し、捕手の梅野も「盗塁の企図さえできない」と目を丸くした。

 さらにクイックで投げることで投球フォームに無駄がなくなり、香田投手コーチは「タイムも良かったけど、投げてるボールも、メカニズムも良くなっている。(クイックに)ヒントがあるんじゃないか。良くなりそうな感じ」と思わぬ“副産物”に大きくうなずいた。9日の紅白戦は3回6安打4失点で試行錯誤を続ける秋。もがきながらも着実に前進している。(遠藤 礼)

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