【日本シリーズ大分析1】サファテの7球が逆転の流れつくった

[ 2017年11月5日 08:38 ]

SMBC日本シリーズ2017第6戦   ソフトバンク4―3DeNA ( 2017年11月4日    ヤフオクドーム )

<ソ・D>9回から7番手で登板したサファテ
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 延長サヨナラ日本一への流れをつくったのは、9回の「サファテの7球」だったと、スポニチ本紙評論家の大野豊氏(62)は分析した。絶対守護神は延長を想定して球速を抑え、変化球を交ぜての投球。わずか7球で片付けて攻撃へのリズムをつくり、その裏の内川の同点弾を呼び込んだ。一方、DeNAは8回の守備のミスでリードが1点になったことで、抑えの山崎康に重圧を与える結果となった。

 終盤の1点の重み。振り子のように戦況が揺れる中で、流れを引き寄せたサファテの投球は見事というしかない。

 工藤監督は2点ビハインドでも守護神を9回のマウンドに送っていただろう。しかし、直前の8回の得点で1点差に。さらに躊躇(ちゅうちょ)はなくなった。ここで抑えれば、ベンチの士気は一気に上がる。しかし、そんな状況にもかかわらずサファテは逆に冷静だった。私はかつて広島時代にコーチと選手の関係だったが、特に精神面の大きな成長を感じた。

 9回のDeNAの打順は下位打線の8番から。サファテは力で抑え込むことを選択せず、打たせて取る投球に徹した。直球は最速150キロに抑え、テンポを重視。2死で桑原に対しては、カーブ、カーブ、フォークで三ゴロに。結果、奪三振は0ながら打者3人をわずか7球で抑えた。8回に1点差→9回をリズム良く→その裏に同点アーチ。試合の流れ、状況を皮膚感覚で把握し、何をすべきかを実践した。「サファテの7球」が、サヨナラ勝ちへの流れをつくり上げたと言っていい。

 もちろん、長いイニングを投げることを意識して力をセーブしていた面もあるだろう。試合前、サファテは私に「今日は3イニング投げる」と宣言していた。延長10回には自身のけん制悪送球から無死二塁としたが、この場面では一転してロペス、筒香を力で封じ込めて連続三振。焦りもあっただろうが、それをパワーに変えた。胸突き八丁の土壇場でギアの切り替えができる。まさにMVPに値する投球だった。

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