中日・荒木 福本氏から盗塁の“極意”伝授 コーチとしても「すごく勉強」

[ 2017年11月4日 19:16 ]

練習前に談笑する福本臨時コーチら(一番右)。左から大島、土井打撃コーチ、荒木
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 年齢を重ねても向上心が尽きることはない。中日・荒木が4日から秋季キャンプの臨時コーチを務めた世界の盗塁王こと福本豊氏(69)から“極意”の一部を学び取った。

 通算378盗塁。球団記録を持ち、今季2000安打を達成した男でさえも“レジェンド”の存在感には圧倒されっぱなしだった。ウォーミングアップ中にあいさつのため、福本臨時コーチの元に出向くと、土井打撃コーチも交え、野球談議がスタート。キャッチボールの時間帯は外野芝生部分から三塁ファウルゾーンに場所を変え、談義は続けられた。時間にして約1時間。興奮した口調で荒木は振り返る。

 「やっぱり言葉がシンプルだよね。打撃にしても、走塁にしても。分かりやすい。自分を振り返ってみて、こうしておいたら良かったと思うことと、やっぱり間違っていなかったんだと思うことが確認できた。1000個以上、盗塁している福本さんから見れば、378は赤ちゃんみたいなもの。すごく勉強になりましたよ」

 一塁での走塁練習では若手に混じり、福本氏の言葉や指導の仕方を見て、学んだ。「兼任コーチ」の肩書きがついただけに「そういう思いで聞いてしまう部分もあるよね」と苦笑いだったが、選手としてはもちろん、コーチとしても学ぶことは多かった。

 「福本さんに限らず、その道を究めた人に共通して言えるのは、言葉がシンプルだということだと思う。長くやっていくうちに、いらないことをどんどん削ぎ落としていって、そうなったんだと思うんですよ」

 福本氏は「荒木には勉強しとけと言った。指導者にならなアカンのやから。でも、こんな簡単なんかなと思ったんちゃう?」と豪快に笑った。目標としてきた400盗塁まで、あと22個。荒木は「半ば、あきらめかけていたけど…」としたが、貴重な体験を経て、心には新たな闘志が宿ったに違いない。

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2017年11月4日のニュース