ソフトB柳田 今度はオレ!筒香弾に興奮「あんなに行くと思わんかった」

[ 2017年11月4日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2017

福岡空港に到着し、大勢のファンの出迎えを受ける(右から)柳田、武田、和田
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 はるか頭上を越えた打球に燃えないはずがない。第5戦の4回2死二塁で、バックスクリーン左へ入る筒香の2ランを目の当たりにした。その瞬間、思わず笑いがこぼれた。激闘から一夜明け、福岡へ戻る羽田空港でもソフトバンク・柳田の興奮は冷めなかった。

 「あんなに行くと思わんかった。センターフライやと思った」

 狙うのは常に「ホームラン」と公言する。日本シリーズはここまで5戦で本塁打なし。この男はやはり燃えていた。「相手もいいところへ投げてきている。甘い球を一発で仕留められてないので、それを仕留められたら」。右脇腹痛の不安もなく、ヘルメットを飛ばすほどのフルスイングは戻った。ヤフオクドームで放物線を描くイメージはできている。

 柳田が初回先頭打者安打を放ち、先制のホームを踏んだ第3戦までは3連勝したが、初回に出塁できなかった4、5戦は連敗。福岡に戻ってヤフオクドームで練習を行った工藤監督は「うちのやり方は変わらない。1番の柳田君が出て先制し、中押し、ダメ押し」と言った。間違いなく、この男のバットは勝敗の流れを握っている。

 両チームでただ一人、全5試合で安打を記録し、打率・381、3打点。3勝2敗で挑む第6戦。本塁打でチームを日本一へ導けばMVPを大きくたぐり寄せる。その賞金額を聞き「600万円!?」と筒香の本塁打を見た時と同様、目を見開いたが、すぐに「勝てれば何でもいい」と欲望をしまった。シリーズMVPと日本一。2年ぶりの頂点へ、最高の形でシーズンを締める。 (後藤 実穂)

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