JR東日本東北・西村 大会史上初!完全試合「人生で初めて」

[ 2017年11月4日 05:30 ]

スポニチ後援第43回社会人野球日本選手権第2日・1回戦   JR東日本東北2―0新日鉄住金広畑 ( 2017年11月3日    京セラドーム )

<JR東日本東北・新日鉄住金広畑>完全試合を達成したJR東日本東北・西村(中央)はチームメートから祝福される
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 1回戦3試合が行われ、JR東日本東北の西村祐太投手(28)が新日鉄住金広畑戦で大会史上初の完全試合を達成した(無安打無得点試合は史上4度目)。内訳は内野ゴロ10、内野飛球5、外野飛球7、三振5。今夏の都市対抗を制したNTT東日本、新日鉄住金かずさマジックも2回戦に進んだ。

 球場が異様な雰囲気に包まれる中で西村が投じた90球目。直球で27人目の飯田を捕邪飛に仕留めると、マウンドに優勝したかのような歓喜の輪ができた。

 「野球人生で初めての出来事。序盤から良い感じではあったが、そのうち打たれるだろうと思っていた。8回くらいから意識した」

 入社6年目を迎えた今季は持ち前の制球力が影を潜めた。4月上旬のJABA静岡大会では先発から外される屈辱を味わい、藤井省二監督から「エースじゃない。野球人生終わりなの?」と突き放された。都市対抗予選で結果を残せずチームも敗退した。

 「このまま終わるわけはないだろ」。指揮官の言葉に反発するように練習を重ねた。技巧派左腕だが、投手の原点は「真っすぐ」と再確認。この日は直球でバットを数本折った。

 昨年も初戦は完封。ただ、JR西日本との2回戦でKOされ、チームは加賀美にノーヒットノーランを許した。「次が大事」。目標は07年の最高成績、4強超えだ。

 ▼新日鉄住金広畑・原田三郎監督 反対方向へ打つようには指示をしていたのですが。見ての通りです。

 ◆西村 祐太(にしむら・ゆうた)1989年(平元)6月24日生まれ、さいたま市出身の28歳。浦和北1年秋から本格的に投手転向。桐蔭横浜大では神奈川大学リーグ通算15勝。最速142キロにスライダー、カーブ、チェンジアップを操る。1メートル82、83キロ。左投げ左打ち。JR東日本仙台支社の保線課勤務。

 ≪都市対抗では2度≫都市対抗での完全試合は2度。57年の日鉄二瀬・村上峻介、11年のJR東日本東北・森内寿春が達成している。

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