ダル、残留を希望「ドジャースでやり返したい」 屈辱の連続KO

[ 2017年11月3日 05:30 ]

ワールドシリーズ第7戦   ドジャース1―5アストロズ ( 2017年11月1日    ロサンゼルス )

アストロズの優勝が決まった後も、ベンチからグラウンドを見続けるドジャースのダルビッシュ(共同)
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 ドジャースが29年ぶりのワールドチャンピオンを逃した。1日(日本時間2日)の第7戦でアストロズに1―5で敗れ、3勝4敗で敗退。先発のダルビッシュ有投手(31)が1回2/3を3安打5失点(自責4)で敗戦投手となった。ア軍は球団創設56年目で初制覇。シリーズ最多タイの5本塁打を放ったジョージ・スプリンガー外野手(28)がMVPに選ばれた。

 広がる敵軍の歓喜の輪を、目を赤くしたダルビッシュが見つめていた。試合後の会見では悔しさを押し殺すように「最後に足を引っ張ってしまった。凄く残念です」と話した。世界一請負人の期待を背負って7月末に加入したが、応えられず。ワールドシリーズの2登板はいずれもメジャー自己最悪の1回2/3で降板した。

 「自分の引き出しが足りなかった」。スライダーが前回同様、決まらなかった。0―3の2回2死三塁。スプリンガーに対し、スライダーのサインに首を振って投げた速球を2ランされた。5失点。失策が絡む不運もあったが、マウンドを降りる際は地元ファンからブーイングを浴びた。

 最高の舞台で屈辱の連続KO。失意の中で芽生えた思いを打ち明けた。ド軍に対し「感謝しかない。恩を最後まで返したかった」とした上で「野球への情熱がだんだん落ちてきてしまっていた。特にこの3年くらいは」と言った。一昨年に右肘のじん帯再建手術を受け、今季は初めてシーズン中の移籍も経験した。そして、初のワールドシリーズで体感した壁。今オフにFAとなるが「ワールドシリーズでやり返したい。自分はドジャースでやり返したい」と残留希望を表明した。

 ファーハン・ザイディGMは再契約について「彼なしではワールドシリーズまでは来られなかった。でも、その質問に答えるのは早すぎる」と態度を保留した。交渉の行方は不透明だが、ダルビッシュは「ワールドシリーズに出て活躍したいというのが目標になった」と新たなモチベーションを胸に来季を見据えた。(奥田秀樹通信員)

 ▼ド軍デーブ・ロバーツ監督 ユウ(ダルビッシュ)の結果は説明できない。このシリーズは残念だった。試合前半の好機に一打が出なかった。

 ▼ド軍カーショー(3番手で4回無失点)アストロズはアメージングなチームだった。彼らも勝利を強く願い、我々を最後に上回った。

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