ソフト「左」に沈黙 わずか2安打 工藤監督の“勝負手”空回り

[ 2017年11月2日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ第4戦   ソフトバンク0―6DeNA ( 2017年11月1日    横浜 )

8回1死二塁、空振り三振に倒れる代打・長谷川勇 
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 4連勝を願うのは、都合が良すぎた。第1戦から3試合連続で初回先頭打者で安打&先制のホームを踏んだソフトバンク・柳田が、初回無死、DeNA・浜口に二ゴロに打ち取られた。勝ちパターンは崩れ、このシリーズ初の初回0点。想定外は、それが9回まで続いたことだ。

 「浜口君にはうまくやられました。タイミングを崩されて狙い球が当たらなかった」

 工藤監督はそう、初対戦の左腕に白旗を揚げた。序盤、唯一の得点圏だった3回1死二塁でも二ゴロの柳田は「当たりがカスすぎた。確かにパ・リーグにはいないタイプ。チェンジアップが不思議な感じ」と悔しがった。藤本打撃コーチも「思ったよりもチェンジアップに角度があった」と反省。8回までチーム初安打が出ず、対応はできなかった。

 ベンチが動いたのは6回無死だ。和田に代え、代打は上林、8回1死二塁も代打・長谷川勇とともに左打者。「(左対左では)チェンジアップも減る。効率を考えた」と指揮官はセオリーではなく、やっかいな球種の排除にかけた。ただ、期待の2人はともに三振。采配は空回りした。

 「左腕アレルギー」だ。CSファイナルSの1、2戦は塩見、辛島と楽天の左腕を打ちあぐねた。今シリーズも、第2戦は勝利したものの、今永には6回で1得点だった。「CS(ファイナルS)でもやられた。チェンジアップで緩急をつけられる」と工藤監督も自覚症状を口にした。

 ファイナルS第3戦からの連勝は6で止まった。キーマンの柳田は「明日はうまいこといくようにする」と前を向いた。きょう2日のDeNAの先発予想は石田。左腕攻略の先に日本一がある。 (福浦 健太郎)

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2017年11月2日のニュース