ギータ“点火”ソフト10点快幕!電撃復帰のCSファイナル再現

[ 2017年10月29日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ第1戦   ソフトバンク10―1DeNA ( 2017年10月28日    ヤフオクD )

初回1死二塁、デスパイネの適時二塁打で生還した二走・柳田はナインの出迎えを受ける
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 ギータがまた点火した。SMBC日本シリーズ2017が28日、ヤフオクドームで開幕。2年ぶりの日本一を狙うソフトバンクが10―1でDeNAに先勝した。1番の柳田悠岐外野手(29)が初回に中前打を放ち、先制の生還。右脇腹痛から電撃復帰したCSファイナルS第5戦と同じように打線を勢いづけ、セ・リーグ3位から勝ち上がってきたDeNAを圧倒した。

 再現VTRのようだった。初回、先頭の柳田は1―1から井納が内角に投じたスライダーを中前に打ち返した。右脇腹痛から電撃復帰した22日のファイナルS第5戦。初回先頭で遊撃内野安打を打ったときと同じカウント、コース、球種だ。

 「いいところに飛んでくれた」。そう振り返り、こう続けた。「10割で振った。痛みがなかったのは良かった」。代名詞のフルスイング完全復活宣言。内角攻めに詰まってもヒットにする、この男の持ち味が最大限発揮された。そして1死二塁からデスパイネの適時二塁打で先制のホームを踏んだ。6日前と同じく決勝点となった。

 ファイナルSでは精神的負担軽減と再発の場合、代役の城所を起用しやすい「1番」に使った。工藤監督は「初回からフルスロットルで飛ばしたい」と再び1番に起用。狙いが的中し、打線を勢いづけ「柳田君が1本打ってみんなが振れるようになった。期待通り」と会心の笑みだ。5回には打者10人で一挙7得点。柳田も2死満塁で右前2点打を放ち、猛攻に加わった。

 海の向こうから刺激を受けている。29年ぶりにワールドシリーズへ進んだドジャースのベリンジャーだ。今季、ナ・リーグの新人最多記録となる39本塁打を放った左の大砲。「動画をよく見ています。見てて楽しい。まねをすることはなかなか難しいけど、モチベーションというか、凄い打球を打ちたいと思える」。22歳で7つも年下だが、憧れている。自身も2回の第2打席でヘルメットを飛ばす豪快な空振りも見せた。2安打2打点。お立ち台では「かみしめました」と右脇腹をかばうことなく、プレーできる喜びに浸った。

 中堅守備でも魅せた。5回に2点差とされ、なおも2死一塁。ロペスの左中間への打球を「試合前の村松さん(外野守備走塁コーチ)のデータで左中間に寄っていた」と好捕し、流れを呼び込んだ。

 打率・158、0本塁打、2打点だった15年日本シリーズの不振も取り返す活躍。試合後は「筑後(ファーム施設)でリハビリより、こっちが楽しい」。シリーズの鍵を握る男はこの日、一番の笑顔で号砲を鳴らした。 (福浦 健太郎)

 【最高年俸VS最低年俸】

 ★平均年俸 今季の選手会調べによる平均年俸(外国人選手は除く)はソフトバンクが12球団トップの7013万円、DeNAは最下位の2600万円で、4413万円の格差。総額では42億800万円と15億8622万円。

 ★勝率 今シーズンの勝率はソフトバンクが94勝49敗で・657、DeNAは73勝65敗5分けで・529。両チームの差・128はシリーズ史上最大。

 ★総得点と総失点 ソフトバンクは638得点、483失点でプラス155点。DeNAは597得点、598失点でマイナス1点。

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2017年10月29日のニュース