岩見、決める２発Ｖ弾！慶大王手　激走ハッスルで早大に先勝

東京六大学野球   慶大２―１早大 （ 2017年10月28日    神宮 ）

初回１死満塁、慶大・清水翔の中前打で三塁へ進む一走・岩見
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　早慶戦が行われ、慶大が２―１で勝って１４年春以来の優勝へ王手をかけた。楽天からドラフト２位指名を受けた岩見雅紀外野手（４年）は１安打もノーアーチで、高橋由伸（慶大、現巨人監督）が持つリーグ歴代最多２３本塁打まで残り２本のまま。きょう２９日の第２戦で勝利に導く一発を放ち、有終の美を飾る。

　しびれる１点差の勝利。８回に代走を送られて退いていた岩見は大喜びでベンチを飛び出した。「いい雰囲気でできている。やばくないですか」と珍しく興奮気味に話した。

　いつもは本塁打でダイヤモンドをゆっくり回る岩見が、１１０キロの巨体で激走した。初回、四球を選んで１死満塁。清水翔の中前打で２者が生還する間に一塁から三塁を狙った。「暴走気味だった」というが、回り込むように巧みに手でベースタッチ。セーフの判定にガッツポーズだ。

　４回の守備でも猛ダッシュ。２死一塁から許した二塁打の処理で三塁返球が乱れたが、左翼からいち早くカバーに回り、同点の走者の本塁突入を許さなかった。ドラフト後初の試合で通算２２号アーチは出なかったが、８回に大竹から左前打。内角直球にバットを折られながらも、怪力で三塁後方へ落とした。

　春は勝てば優勝が決まる早慶戦２回戦で敗戦、自身も３打数無安打に終わった。同じ状況となった秋。「第一は勝つこと。そのためには打たないと。フルスイングします」と誓った。　（東尾　洋樹）

　▽優勝の行方　慶大と明大に可能性が残る。慶大は早大２回戦も勝てば９勝３敗１分け、勝ち点４の勝率・７５０。８勝３敗の勝ち点４、勝率・７２７で全日程を終えた明大を勝率で上回り７季ぶり３５度目の優勝が決まる。逆に今節１敗でもすると勝率で明大を上回れなくなり、明大の２季ぶり４０度目の優勝となる。