西武・竹下スカウトの気遣い…指名挨拶でも「談話はなしで」

[ 2017年10月27日 18:07 ]

竹下スカウトを出迎える斉藤
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 早実の清宮幸太郎選手が7球団に入札され、日本ハムが交渉権を獲得するなど盛り上がった今年のドラフト会議。担当のスカウトたちは指名した選手、監督に連絡を入れるなどドラフト会場にいる各チームの監督、球団首脳とは違い会場外で大忙しだった。

 そんな中、明大の斉藤大将投手を1位指名した西武。ドラフト会議が終わる頃、会場から府中市にある明大合宿所に指名挨拶に竹下潤スカウトが駆けつけた。普通、1位指名の理由や今後の展望も含め担当スカウトに話を聞こうとする記者たちには直前に明大マネジャーを通して「談話はなしでお願いします」と断りを入れていた。なぜ?と思って到着を待っていると、合宿所に到着した竹下スカウトがマネジャーにこっそり「竹村君は指名された?」と聞いた。「されませんでした」と答えると「そう…」と言って善波達也監督、斉藤と応接室に消えた。

 明大では斉藤と竹村春樹内野手がプロ志望届けを提出していた。結局、竹村には指名はなく、斉藤を外れながら1位で獲得できた喜びより竹村の気持ちを考えての配慮だった。

 夜8時過ぎ、挨拶を終えて帰る同スカウトは「だって斉藤君だけ騒げないでしょ」と言い残して車に乗り込んだ。そこまで考えての素っ気ない対応。気温も下がった府中市の合宿所でちょっと心が温まった気がした。

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2017年10月27日のニュース