巨人1位鍬原「母にこれから親孝行」女手一つ…募金を頼んだことも

[ 2017年10月27日 05:30 ]

プロ野球ドラフト会議=巨人1位・鍬原拓也投手(中大) ( 2017年10月26日 )

親孝行と記した色紙とグラブを手に笑顔の中大・鍬原
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 夢の中にいるようだった。「ビックリして頭が真っ白になった」。東京都八王子市の中大多摩キャンパス内でテレビを見つめていた中大・鍬原は「外れの外れ」とはいえ、伝統の巨人軍からの1位指名を心の底から喜んだ。

 「小さい頃から一人で育ててくれた母親に“これから親孝行ができるよ”と言いたい」

 3歳で両親が離婚。母・佐代子さん(48)が女手一つで育ててくれた。遠征費が払えず、母が近隣の家を回って募金を頼んだことも。「貯金を切り崩して野球を続けさせてくれた」。中学3年間、ボロボロのグラブを使い続けた。プロになって恩返しをするという目標を胸に、大学4年間を過ごした。最速152キロの直球とシンカーを武器にリーグ戦通算11勝。今年のグラブには「親孝行」の刺しゅうを入れた。

 小学1年時にテレビで中大の先輩、阿部の本塁打を見て野球を好きになった。「阿部さんにどうやって勝ち残っていくのか聞いてみたい。開幕1軍、新人王を目指す。200勝が目標」。球界の大エースになって、母にもっと喜んでもらう。 (重光 晋太郎)

 ▼巨人・阿部(中大先輩)即戦力の評価だと思うから、春先からアピールできるようにしてほしい。明日から、そう思ってオフの期間を過ごしてほしい。その過ごし方が来年につながる。

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2017年10月27日のニュース