清宮 面談不参加ハム1位も笑顔のワケ 父と栗山監督は旧知の仲

[ 2017年10月27日 06:35 ]

プロ野球ドラフト会議=日本ハム1位・清宮幸太郎内野手(早実) ( 2017年10月26日 )

日本ハムの指名が決まり、笑顔で会見する早実・清宮
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 清宮を引き当てたのは日本ハム!「プロ野球ドラフト会議 Supported by リポビタンD」が26日、都内のホテルで行われ、早実・清宮幸太郎内野手(18)は高校生史上最多タイの7球団競合。抽選の結果、日本ハムが交渉権を獲得した。清宮は高校通算歴代最多とされる111本塁打の実績をリセットし、一からプロの世界へ飛び込む覚悟を示した。

 さすがの怪物も鼓動が高鳴った。次々と自らの名前がコールされ、指名球団は高校生史上最多7球団を数えた。清宮は早実・和泉実監督、母・幸世さん(50)らと控室のテレビの前でかたずをのんで見守った。木田優夫GM補佐が右手を上げると、控室から声が上がった。

 「あんなにたくさんの球団から指名していただけるとは思っていなかった。本当に光栄。(日本ハムは)ダルビッシュさん、大谷さんと素晴らしい選手が育っている。やっとスタートラインに立てた」

 高校最多とされる通算111本塁打と高校での実績はNo・1だ。それでも「高校野球では記録を残すことができたが、プロは別」と繰り返した。プロ志望表明会見。早実の大先輩・王貞治ソフトバンク球団会長が持つ868本塁打の世界記録、大リーガーへの夢は「目標」と口にしたが「自分はそんなことを言える選手じゃない。(競合の)数うんぬんよりもここからが勝負」と力を込めた。

 今月2日の清宮との面談。日本ハムは広陵・中村指名を決めていた広島と2球団だけ参加しなかった。それでも清宮は縁を感じていた。12年6月27日の日本ハム―楽天戦(東京ドーム)、同年10月27日の日本シリーズ・日本ハム―巨人戦(同)で始球式を経験。当時は早実中1年で、ラグビートップリーグ・ヤマハ発動機監督の父・克幸さん(50)と栗山監督が親交があったことから実現し「今、思えばあの時から縁があったのかな」と感慨深げに話した。栗山監督についても「采配もサプライズが多いし、枠にとらわれないところが凄く好き。いい監督に巡り合うことができた」と話した。

 日本ハムはダルビッシュ(現ドジャース)や大谷…。逸材を伸ばす力に定評がある。メジャー挑戦も視野に入れる新スター候補は「自分も同じように育っていけるかなというイメージは湧いた」と話した。ただ、結果を残さなければ、夢で終わることは分かっている。

 「“清宮、駄目じゃないか”と言われるのは嫌だし、プロ野球選手として恥ずかしい。“清宮なくしてチームはない”と言ってもらえる貢献ができれば。自分を信じて、目指すところに進んでいけたら」。プロの世界で一から新伝説をつくる。(東尾 洋樹)

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