楽天１位近藤　目標は「広島市民球場で見た黒田博樹投手」

プロ野球ドラフト会議＝楽天１位・近藤弘樹投手（岡山商大） （ 2017年10月26日 ）

ポーズをとる楽天１位の岡山商大・近藤
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　ひな壇に座り、かしこまっていた岡山商大の近藤は、大学が用意した大型モニターに「楽天１位」が映ると白い歯が浮かんだ。「光栄です。１２人しかいないわけですから」

　楽天は倉敷で秋季キャンプを張る。「練習を見に行くとすごく活発で、いい雰囲気だった。今年もできたら見に行きたい」。１１月１日から始まる今年は入団前のあいさつの場となるかもしれない。

　大学４年間で成長した右本格派。高校時代は無名の安佐北（広島）で、２年秋の８強が最高。同期同郷に田口（広島新庄―巨人）、山岡（瀬戸内―オリックス）がいた。「彼らは別格。まさか自分が同じ立場になれるとは想像できなかった」

　入学予定だった大学に進めず、３月に岡山商大を訪ねた。元阪神、五輪日本代表スコアラーで同大コーチの三宅博さん（７２）がキャッチボールを見て「素晴らしい。ぜひ獲得すべき」と進言し、入学が決まった。

　当時最速１４２キロ。三宅さんは「１年間で３％上げよう」とランニングや遠投などで地道に鍛え、２年時には１４８キロ。３年時には大学日本代表合宿に呼ばれた。近藤は「あの合宿でプロを意識するようになった」と練習姿勢も変わった。今では最速１５３キロ。「三宅さんにはプロの目で指導していただいた」

　「目標は少年時代、広島市民球場で見た黒田博樹投手。真っすぐで空振りの取れる投手になりたい」。４年秋から主将も務め「背中で引っ張るタイプ」と赤木貫人監督（３９）。不言実行の性格から「最多勝、沢村賞も」の言葉も飛び出した。（内田　雅也）