楽天２位の慶大・岩見　右の大砲候補に　浪人経験の苦労人

プロ野球ドラフト会議＝楽天２位・岩見雅紀外野手（慶大） （ 2017年10月26日 ）

楽天２位の慶大・岩見はガッポーズ
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　完全に油断していた。会議開始から１時間１６分。慶大・岩見は「楽天、岩見」の声に、緩んでいた頬が引き締まった。

　「普通に“すげえ、競合するな。大変だな”と思って見ていた。何時間、待つんだろうと思っていた」。

　想定より早い２巡目指名に「ちょっとびっくりしました。正直にうれしい」と笑顔を浮かべた。楽天を「若い選手もたくさんいる。震災の後、凄いエネルギーで日本一までいった」と評した。会見に同席した慶大・大久保秀昭監督は梨田監督の近鉄時代の教え子でもあり「いい縁に恵まれた」と運命を感じた。

　憧れの元ヤンキースのＡ・ロドリゲスばりの一発が魅力。「アマダー選手にどうやったらあんなに飛ぶのか聞いてみたい」。アマダーが体重１３５キロ、ウィーラー１００キロ、ペゲーロ１１９キロ。岩見は１１０キロ。１００キロ超え４人の超重量打線への夢は広がる。浪人を経た苦労人は「打率、守備、走塁を使ってもらえるようにしないと」と話す。梨田監督は「（日本人の）右の大砲がいなかった中で獲れた。飛距離を出してほしい」と喜んだ。

　現在、東京六大学歴代３位の通算２１本塁打。２８日からの早大戦では巨人・高橋監督の持つ２３本塁打の最多記録に挑戦する。「（合宿所に）帰ったらバットを振らないと（仲間に）怒られちゃう。バットを振って早く寝ます」。まずは優勝の懸かる早大戦で、自ら祝砲を放ってみせる。　（春川　英樹）