期待通りにはいかないプロの世界 育成含め114選手指名の17年ドラフト「豊作だった」となるか

[ 2017年10月26日 20:59 ]

清宮の交渉権を引き当て喜ぶ日本ハム・木田GM補佐(左から3人目)
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<2017ドラフト総括>

 昨年ドラフトを振り返って見る。即戦力として期待され、1位指名で5球団が重複したソフトバンク・田中正義は1軍登板なし。外れ1位で同じく5球団が重複したロッテ・佐々木千隼も4勝7敗と不本意な成績で1年目シーズンを終了した。一方で「外れの外れ1位」だったDeNA浜口遙大はローテーションの一角として2桁勝利をマークするなど日本シリーズ進出にも貢献。素晴らしい成績で新人王候補の最右翼となっている。期待された選手がそのまま1年目から活躍するのかどうか、わからないのがこの世界だ。

 指名された選手らはここがゴールではない。たぐいまれなる素質を持った逸材が、最高の舞台で輝くことが出来るチャンスを得たに過ぎない。球団としても金の卵をどう育てていくのか。大きな責任を背負ったことになる。今回のドラフトが「成功」かどうかは今後の選手自身、球団の育成に対する姿勢にもかかっている。ドラフト会議終了後、ある在京球団スカウトは「今年のドラフトは難しかった。とくに下位は他球団の動向が例年以上に読めなかった」と振り返った。事前から例年と比べて人材不足とも言われていた今回のドラフトの中で指名されたのは82選手。育成を含めれば114選手の金の卵たち。数年後「今思えば2017年ドラフトは豊作だったね」とファンに言わしめるような成長、活躍に期待したい。(牧田 大一)

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2017年10月26日のニュース