【ドラフト連載】佐渡・菊地 145キロ本格右腕、佐渡島初のプロ野球選手へ

[ 2017年10月25日 09:30 ]

佐渡の菊地
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 【プロ野球ドラフト】佐渡・菊地大稀投手

 新潟の離島・佐渡から初めてプロ野球選手が誕生しようとしている。菊地は、1メートル85の長身から繰り出す最速145キロの速球が武器の本格派。昨年から頭角を現し、今春と今夏は複数球団のスカウト陣が熱視線を送るなど、一躍、ドラフト候補に躍り出た。

 運命の日を目前に控えるが「あまり意識はしていません」と表情は穏やかだ。3年夏の大会終了後も「自分にはまだ足りないところが多い。技術、体力、心。もっと高めていくつもりでやっている」と連日、下級生と一緒にトレーニングを欠かさない。

 幼い頃から漠然と抱いていたプロの世界だが、注目度が上がるにつれて「夢だったプロ野球選手が見えてきた。スカウトの人が見にくるようになって、それがターニングポイントになりました」。大学球界も選択肢にある中で、厳しい道を決断し、プロ志望届を提出した。

 8球団から調査書が届き、ドラフト当日が「楽しみでもあります」というが、冷静さは変わらない。「プロでは、どこに入っても自分は下のレベル。どこでも行くつもり。しっかり努力したい」。11年春には先輩たちが佐渡から初の甲子園出場を果たした。「そういうことに価値があると思う」。離島で生まれ育った本格右腕が新たな歴史を切り開く。 (矢崎 弘一)

 ◆菊地 大稀(きくち・たいき)1999年(平11)6月2日、佐渡市生まれの18歳。小3から真野ファイターズで野球を始め、真野中3年で佐渡市選抜のエースとして離島甲子園に出場。佐渡では1年夏からベンチ入りし、昨秋からエース。好きな野球選手は日本ハム・大谷翔平。1メートル85、80キロ。右投げ左打ち。

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