金本阪神V奪回へ“若虎内閣”平均46・9歳 過去10年で最年少

[ 2017年10月24日 05:51 ]

勝負の3年目を迎える金本監督(右)と要職を担う片岡ヘッドコーチ(中)、矢野2軍監督
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 阪神は23日、来季就任3年目の金本知憲監督(49)を支える新コーチ陣を正式発表した。今季までの2年間で1軍ベンチの両輪を担ってきた矢野燿大1軍作戦兼バッテリーコーチ(48)が2軍監督、片岡篤史1軍打撃コーチ(48)がヘッド兼打撃コーチの要職に就任。『超変革』をさらに推進して13年ぶりのリーグ優勝、そして、33年ぶりの日本一奪回を目指す新体制が定まった。

 自民党の圧勝で終わった衆議院選挙の翌日、阪神は来季スタッフを発表した。就任以来、金本監督を最も近くで支えてきた矢野、片岡両コーチがさらなる重責を担い、「金本内閣」の双璧をなす布陣だ。高野栄一球団本部長が経緯を説明した。

 「この2年間、金本監督と一緒にやってもらってまして、ずっと(間近で)野球観も見ておりましたんで、そういう意味で監督と相談しました。多少の迷いもあったんですが、2人をどちらかに置きたいなということで、結果的に片岡ヘッド兼1軍打撃コーチ、下に矢野2軍監督という形になりました」

 球団が重視したのは指導力、リーダーシップ、そして野球観だ。目標は「超変革」と「頂点」の両立。その推進には指揮官と同じ方向を向く人材が重職を占める必要があった。

 「片岡も、ベンチ内では作戦面に携わっていませんでしたけど、いろいろと監督も頼りにしていたということで、矢野を2軍に持って行きやすかったというのもあります」

 片岡新ヘッドは今季までの2年間でがベンチ内で打撃コーチとして幾度となく献策。また、キャンプとシーズンを通して野手の早出、居残り練習に精力的に付き合い、若手育成にも力を注いできた。PL学園、同大とエリート街道を歩み、プロでの実績、経験も十分。作戦面の素養も豊富で、まさに適任と言える。

 選手の育成と供給を担う2軍も優勝奪回には不可欠な部門で、同本部長は矢野新2軍監督の手腕にも大きな期待を寄せた。

 「彼を2軍監督に指名したのは、1軍と2軍の連携ともう一つ、捕手であったということ。(2軍コーチが)1名減になっていますけども、彼の場合はバッティングも当然見られますし、バッテリー間も見られるという利点もあります」

 金本監督とは同じ東北福祉大出身で同世代という背景から円滑な意思疎通を期待。捕手出身で1軍バッテリーコーチ経験があり、打撃指導もできる。幅広い見識と信頼できる人格は一層の若虎育成を推進する原動力となるはずだ。昨季4位から2位へ躍進し、来季が勝負の3年目。頂点を目指し、万全の体制を整えた。(惟任 貴信)

 ≪岡田内閣に次ぐ若さ≫阪神の来季コーチングスタッフの平均年齢は46・9歳(年齢はその年に迎える満年齢)で、ここ10年では最も若く、近年では岡田彰布監督の最終年だった08年の45・6歳に次ぐ。2軍スタッフだけで見ると来季は42・7歳で、08年の43・7歳よりも若い。

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