男・村田修一 強面ながら気遣いの人…「一人シャンパンファイト」の神対応

[ 2017年10月20日 11:40 ]

今年1月の取材で、笑顔で炭酸水を振る村田
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 男らしいエピソードを挙げたらきりがない。巨人から、村田修一(36)が自由契約になった。

 逆境を結果で乗り越えてきたから格好いい。昨年は岡本との三塁争いを制すと、全143試合に出場して打率3割をマーク。今年は序盤こそマギーの控えに甘んじたが、DHのある交流戦で本塁打を量産。後半戦は三塁に固定された。若返りを図る球団から戦力外を告げられても、恨み節など一切なかった。「はっきり言っていただいてありがとうございます。感謝します」と受け入れたという。

 今年の春季キャンプのこと。健康のために炭酸水を取り入れているということを聞き、飲んでいる様子を写真に撮らせてもらった。だが、炭酸の「シュワシュワ」がうまく撮れない。カメラマンが試行錯誤していると、ペットボトルのふたを空け、豪快に振り始めた。屋外ではなく、会議室のような場所だったが「一人シャンパンファイト」状態。床は水浸しになった。自身の上着も濡らしまくった。そんな豪快な計らいのおかげで、炭酸が吹き出す様子はバッチリ撮れた。

 初めて取材した昨年1月のグアム自主トレも思い出す。ごつい体に強面。髪はいかつく両サイドを刈り上げている。勝手に粗暴なイメージを持っていた。だが実際は、若干及び腰だった年下の記者にも丁寧な言葉遣いで接した。「好きなように書いていいよ」というおおらかさにも驚いた。

 今季もチーム4番目に多い決勝打7度と勝負強さが光った。まだまだ脂はのっているが「絶対レギュラーという気持ちはない。必要とされる球団で、心底野球と向き合いたい」と新天地を探す。2000安打まではあと135本。スタメン出場を続ければ、来季中の達成は確実だと思う。(記者コラム・神田 佑)

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2017年10月20日のニュース