ウィーラー 2戦7タコから復活猛打賞!二塁から激走生還も

[ 2017年10月17日 05:30 ]

パ・リーグCSファーストS第3戦   楽天5―2西武 ( 2017年10月16日    メットライフドーム )

4回1死二塁、バッテリーミスで二塁から一気に生還するウィーラー
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 元気印が勝利をたぐり寄せる一発だ。2―1の8回、楽天のウィーラーが西武ファンが陣取る左翼席中段へ特大ソロを叩き込んだ。打った瞬間のガッツポーズに続き、ベンチでは力いっぱいのハイタッチ。ナインの顔がゆがむほどだった。

 「寒くて手の感触がなかった。それでも本塁打になってよかった。凄く興奮しているし、最高の気分だ」。気温11度と冷え込むメットライフドーム。助っ人は白い息を吐きながら、興奮していた。

 たまっていた鬱憤(うっぷん)を吐き出した。2試合で7打数無安打。だが、CS初ヒットで勢いに乗った。初回2死満塁から三遊間へのゴロで全力疾走し、先制の適時内野安打。「何としても先制したかったから食らいついた」。4回は中前打で出塁し、1死二塁から暴投を捕手・炭谷が見失う間に二塁から一気に生還した。シーズン中に強力打線を支えたアマダーが外国人枠でベンチ入りできない中で、チームメートに外国人選手の「ボス」と認められる男が引っ張った。

 来日3年目。今季は外国人選手として球団最多の31本塁打をマークし、来季残留も決定的。「ウィーラーが打つと、チームが元気になる」と梨田監督も目を細めた。7月9日の西武戦(Koboパーク宮城)では人気アニメキャラクター「ハクション大魔王」と顔が似ていることから、コラボしたTシャツが作製された。そのTシャツを試合前練習で選手全員が着用。ハクション大魔王の画像は本拠地の三塁側ベンチに貼ってある。チームメートから愛され、いつも笑いの中心には助っ人の姿がある。

 ムードメーカーが躍動し、ファーストSを突破した。「ソフトバンク戦はいい成績(12勝13敗)を残せたのでいいマッチアップになる」。ウィーラーは意気揚々と、次の戦いの舞台・福岡に乗り込む。(春川 英樹)

 ≪“お目覚め勝利打点”は4人目≫前日まで7打数ノーヒットだったウィーラー(楽)が初回のV打を含む3安打猛打賞。プレーオフ、CSファーストSで第2戦まで無安打だった選手が第3戦で勝利打点をマークしたのは12年ブランコ(中)、ペーニャ(ソ)、16年嶺井(D)に次ぎ4人目だ。もっとも過去の3人はいずれも2安打以下。3安打猛打賞とV打はウィーラーが初となった。

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