広島・会沢“武者震い”3年ぶりCS先発マスクだ 薮田とコンビ

[ 2017年10月17日 05:30 ]

広島・会沢
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 広島・会沢翼捕手(29)が3年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)での先発マスクを前に武者震いだ。18日のファイナルステージ(S)第1戦(マツダ)で“開幕投手”の薮田とバッテリーを組むのはほぼ確実。11年目の今季は自己最多の106試合出場と経験を積んでおり、「平常心で守りからリズムをつくりたい」と勝利への貢献を誓った。

 決戦の時が近づいて来た。18日からのCSファイナルSを前に薮田はブルペンに入って第1戦の先発に備え、コンビを組む女房役も真剣な表情で練習に汗を流した。確実と言っていい開幕バッテリー。会沢にとっては待望久しい先発だ。

 「いかに早く独特の雰囲気に慣れるか。短期決戦でも、普段通りにやることだと思う」

 静かな口調に闘志を秘める。25年ぶりのリーグ優勝を果たした昨秋は、ベテランの石原がポストシーズンでも主戦を務め、会沢はCSファイナルS第3戦に途中出場したのみ。先発出場すれば実に3年ぶり。意外に感じるファンは多いだろう。

 「CSには、悔しい思い出しかない」

 14年10月12日、阪神とのファーストS第2戦(甲子園)。大瀬良とバッテリーを組んで以来だ。その試合、会沢は0―0の7回2死満塁で能見の内角直球に見逃し三振。そのままシリーズにも敗退し、苦い思い出は今も脳裏に刻まれる。

 だが、当時と今は違う。今季は自己最多の106試合に出場。このうち87試合で先発マスクをかぶり、薮田が先発した全15試合で女房役を務めてきた。重圧の懸かる試合にも、そろって出た。本拠地胴上げが懸かった9月16日のヤクルト戦だ。

 「絶対に勝たないといけない試合。薮田にも、僕にもいい経験になった。今までやってきたことを、いかに平常心でやるか。ゼロに抑えるのが一番だけど、できるだけ最少失点でしのぎ、守りからリズムをつくりたい」

 あまたの経験を踏まえ、主戦捕手としての自覚もにじむ。

 「日本一になるには7勝(アドバンテージの1勝を含めてCSで3勝、日本シリーズ4勝)が必要。逆に言えば、7敗しなければいい。そういうことも考えながらやりたい」

 今季は打席でも貢献し、打率・275、6本塁打、35打点をマーク。苦節11年目の秋、打てる捕手は武者震いしながら、決戦の時を待っている。(江尾 卓也)

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2017年10月17日のニュース