完封の雄星に瑠美夫人内助の功 2段モーション騒動のストレスから立ち直る

[ 2017年10月15日 05:30 ]

パ・リーグCSファーストS第1戦   西武10―0楽天 ( 2017年10月14日    メットライフドーム )

<西・楽>完封勝利を挙げウイニングボールをジャンプして受け取る菊池
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 クライマックスシリーズ(CS)は14日、セ、パともにファーストステージ(3試合制)が開幕し、パはレギュラーシーズン2位の西武が3位の楽天に10―0で大勝した。CS初登板となったエースの菊池雄星投手(26)が大差がついても志願の続投。散発5安打に抑え、121球で完封した。15日の第2戦で勝つか引き分ければファイナルステージ進出が決まる。

 ただ試合に勝つだけでは満足しない。7点リードの6回表終了時。菊池は首脳陣に交代の打診を受けたが、迷わず続投を志願した。

 「明日につながる投球をしようと。(2戦目先発で右横手の)十亀さんと投げ方も真逆で、角度も変わって良いかなと」

 エースは2戦目以降も見据え、楽天打線の打撃を崩すことにこだわった。左腕から投じる最速156キロの剛球の残像を最後まで植え付ける。10―0になっても、121球を投げ切った。プロ8年目でのCS初登板は散発5安打での完封勝利。9三振を奪う圧巻の投球に「満員のメットライフドームで完封できて最高です。(2戦目は)僕は何もできないけど…。遅刻せずに球場に来ることです」とお立ち台で笑いを誘い、盛り上げた。

 楽天戦は今季8戦全勝だった。それでも「何度も対戦して相手も徹底的に研究してくる」と警戒し、データを逆手に取った。チェンジアップは1球も投げず、カーブを多投。右打者への決め球はスライダーで内角を突くケースが多いが、この日は直球で突いた。9奪三振のうち、5つが見逃し三振。いずれも右打者の内角低めに決まった。左打者で今季対戦打率・348と相性の悪いペゲーロには宝刀のスライダーをいずれも外角低めに投げて3奪三振。「走者を出してからギアを上げられるのが今年だと思う」と納得の表情だ。

 大きな試練を乗り越えて今がある。8月中旬に2段モーションによる反則投球を宣告されてフォームを再構築。思い描く理想の球と現実のギャップに苦しんだ。「自分が投げて試合に負けたストレスと全く違う。なかなか気持ちを切り替えられなかった」。いら立ちを抑えられず、自宅に戻ると「あー!」と叫ぶこともあった。支えになったのは昨年7月に結婚した瑠美夫人だった。「映画見に行く?」「一緒に買い物行こうか」などと声を掛けられ、「一人だったらふさぎ込んでいたと思う。ありがたい」と内助の功で立ち直った。

 楽天戦9戦全勝。チームも「炎獅子ユニホーム」で同戦9戦全勝だ。「雄星では絶対に落とせなかった」と辻監督。エースの快投が勢いを与え、連勝で一気に決める。 (平尾 類)

 ≪PS初登板でレオ左腕初快挙≫菊池(西)がCS初登板で初完封。前後期制時も含めたプレーオフおよびCSの初登板初完封は昨年CSファイナルS第1戦のジョンソン(広)に次ぎ7人目。西武では13年CSファーストS第2戦の岡本洋に次ぎ2人目となった。また、この日はスコア10―0での完封。初登板に限らないプレーオフ、CSでの完封勝利は菊池で15人目で、10点以上の援護は前記岡本洋(15―0)に次ぎ2人目だ。なお、日本シリーズも含めたポストシーズンの初登板初完封となると西武では90年渡辺智、08年岸も加え4人目だが、左腕は菊池が初めて。

 ≪突破率91%≫ファーストS第1戦は阪神と西武が勝利。過去のプレーオフとCSのファーストSで先勝した23チームのうち21チームがファイナルSに進出しており、突破率は91%だ。また、この日は両軍ともに完封勝利。07年以降のCSでファーストS初戦の完封は07、08年中日、14年阪神に次ぎ延べ4、5チーム目で、両リーグともに完封発進は今回が初めて。

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