DeNA宮崎「小学生から変わらない」独特な打ち方 CS下克上へスタイル貫く

[ 2017年10月12日 09:00 ]

CSキーマンに聞く・14日開幕ファーストS

CSでの活躍を誓い打撃練習を行うDeNA・宮崎
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 日本シリーズ進出を懸けたクライマックスシリーズ(CS)は14日にセ・パともに開幕する。ファーストステージに出場するセ、パの球団からそれぞれキーマンを直撃。第1回はDeNAの宮崎敏郎内野手(28)。今季途中から「5番・三塁」に定着。5年目で初めて規定打席に到達し、打率・323で自身初タイトルとなる首位打者を獲得した。飛躍の理由やCSへの抱負を語った。 (聞き手・中村 文香)

 ――5年目の今季は一気に躍進した。

 「プロとして首位打者という目標はなかった。まさか自分がという気持ちが今でもある。3割は打ちたいな、とはプロに入って思っていたが、まさか首位打者を獲れるとはという感じです。出来過ぎですね。一生獲れるか獲れないか分からないものなので」

 ――打率が残せた理由は。

 「ずっと変えずにやり続けたことだと思います」

 ――やり続けてきたこととは。

 「考え方とか、ボールの捉え方とか、そういうところが変わっていない。1年間を通して打ち方を変えないということ。打ち方っていうのはフォームだったり、バットの打ち出しだったり。それを変えずに。打ち方も独特ですし、自分で試行錯誤しながらというのが多かったので」

 ――そのフォームはいつから。

 「小学生のころから変わらない。ほとんど変わっていないかもしれない。あんまり直せとかも言われたことはない。僕も言われても変えようとしなかったと思います(笑い)」

 ――どうやって完成したのか。

 「体が小さかったので、体全体を使って打とうと。どうやって遠くに飛ぶかって考えていたら、足を上げて思いっきり振るしかないということで、このフォームにたどり着いたと思う」

 ――大きく振る割に三振は47と少ない。

 「元々、三振するのが嫌いだった。何とかバットに当てて、ピッチャーに嫌な印象を与えたいと思っていた。野球を始めたときから空振りするのが、三振するのが好きじゃないというか。何とかバットに当てたいという気持ちだから、三振が少ないと思う。あとファーストストライクから、初球から振っているからだと思う。“どんどんいけいけ”というのは、野球を始めたころから言われていたので」

 ――普段の調整は。

 「ホテルの部屋で素振りをしたりとか、確認ですね。練習をあまりダラダラするのは好きではないので、自分の中での確認と一日の体の状態、そして翌日どうやっていこうかという確認を踏まえながらやった。量とか振るわけではないが、確認ですね。自宅には野球のことはあまり持って帰らないが、遠征先のホテルでは戦うモードという感じなので」

 ――CSでの役割は。

 「いつもと変わらず、得点圏では走者を還して、チャンスメークするときは後ろにつなぐ。いつも通りやることが一番難しいが、変わらずにやっていきたいと思う」

 ――短期決戦で重要なことは。

 「やはり“入り”が大事になるんじゃないですか。最初に勢いよくいった方が、有利になると思う。短期決戦なので、シーズンと同じ結果を出すというのはなかなか難しいが、今まで通りやれたらいいかなと思う」

 ――セガサミー時代に都市対抗で本塁打を放つなど短期決戦に強いイメージがある。

 「負けられない試合をずっと何年も戦っていると、それが当たり前になる。毎日が決勝戦というか。そういう戦いをやってきたので、CSは楽しみですね」

≪セ規定打席到達者 28人中最少47三振≫ 宮崎が今季喫した三振は47。セで規定打席に達した28人の中で最も少なかった。チームで規定打席をクリアしてシーズン最少三振は15年バルディリス以来。日本人選手では52、54年に引地信之が2度記録して以来63年ぶり2人目(3度目)になった。三振を打席数で割った三振率は.090。パでは角中(ロ)が44三振で宮崎より少なかったが、三振率は.097。両リーグ規定打席到達者55人中では宮崎が最も低い数字だった。

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