メッセ圧巻7連続K 中3日でCS開幕マウンド「オフコース!」

[ 2017年10月11日 05:49 ]

セ・リーグ   阪神6―1中日 ( 2017年10月10日    甲子園 )

阪神先発のメッセンジャー
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 阪神は10日、レギュラーシーズン最終戦だった中日戦(甲子園)に6―1で快勝し、78勝61敗の貯金17で全日程を終えた。先発したランディ・メッセンジャー投手(36)が右足腓骨(ひこつ)骨折後、初の1軍マウンドに上がり4回1安打8奪三振無失点の快投で完全復活。中3日で14日のDeNAとのクライマックスシリーズ・ファーストステージ初戦に登板することが決定的となった。セ、パ両リーグともレギュラーシーズンの全日程が終了した。

 気迫が違った。聖地のマウンドに仁王立ちしたのは、完全復活を遂げたエースだ。メッセンジャーが、圧倒的な投球で鮮やかに「帰還」を果たした。

 「感じは良かった。公式戦に戻ってこられたし、投げられたことが大きいと思う」

 右足腓骨(ひこつ)骨折を負った8月10日の巨人戦以来となる1軍のマウンドは、背番号54の独壇場と化した。初回、すべて内野ゴロに打ち取り7球で3人を料理すると、ギアはトップに入った。

 2回2死一塁から松井雅をフォークで空振り三振に斬ると、ワンマンショーが幕を開ける。3回を3者連続三振で封じると、4回もすべて空振りで空を切らせて、14年の藤浪以来となる球団タイの7者連続三振。日本球界の現役投手では最長となる7年連続の規定投球回に到達し、防御率2・39も一気にリーグ3位にランクインした。

 「(捕手の)梅野と同じリズムで投げられた。コントロールも良いところに投げられた。それができたことは良かった」

 直球の最速は151キロを計測し、カーブを駆使して緩急も生きた。2度あった一塁ベースカバーも無難にこなし、患部の影響をみじんも感じさせず、4回を投げて、1安打8奪三振無失点。勝利投手の権利を目前にしての57球での降板は、先に待つ大事な一戦を見据えてのものだろう。

 金本監督は「よかったね。ベースカバーも行っていたし安心しました。その辺(CSでの起用法)は、今から考えますわ」と明言を避けたものの、中3日で14日のCSファーストステージ初戦に先発する方針は固まった。

 試合後、報道陣から初戦のマウンドへのこだわりを問われると、メッセンジャーも、力強くうなずいた。

 「オフコース!」

 骨折が発覚した当初は、シーズン中の復帰ですら絶望視された中、米国で手術を受け早期復帰へ踏み出すと、驚異の回復力を見せ、2軍での2度の実戦を経て、最終戦に滑り込んだ。中3日となる登板間隔だけが懸念されていたが、球数もわずか57。最大のハードルもクリアして見せた。

 「CSに向けての準備をしてきた。その中でゲームで打者と対戦できて良かった」

 エースがマウンドに上がらなければ始まらない。命運は託された。 (遠藤 礼)

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2017年10月11日のニュース