大谷移籍先は?米メディア番記者5人はこう見る

[ 2017年10月10日 11:10 ]

パ・リーグ   日本ハム3―1楽天 ( 2017年10月9日    Koboパーク宮城 )

<楽・日>4回の打席の前に、楽天ベンチに向かってヘルメットを振りあいさつする大谷
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 【親日マリナーズ有利】ラリー・ストーン(シアトル・タイムズ紙)

 <期待>23歳と若い。選手として最盛期を迎えるのはこれから。日本選手の場合、既にベテランになってから来るケースが多かったから、楽しみだ。投手ではエースになれるし、野手でもオールスターレベルの器。MLB全体を探しても他にいない。

 <マリナーズの動き>マ軍はエース投手獲得が必要。大谷は安い値段で手に入る。大谷は二刀流を認めるチームにしかいかないのでは。マ軍は外野手も必要で、最初は投手兼外野手で二刀流に挑戦する。2年たてばネルソン・クルーズの契約が切れDHが空く。

 <何球団が獲得に?>30球団すべて。23歳のスーパースターが安い値段で手に入る。本命はパドレス、ドジャース、エンゼルス、レンジャーズ、ヤンキース、レッドソックス、マリナーズ。マ軍は西海岸で日本人選手で成功した歴史があるから有利。

 【本気のジャイアンツ】ヘンリー・シュルマン(サンフランシスコ・クロニクル紙)

 <期待>MLBのフロントの半分以上は野手ではなく、投手として期待する。彼ほどの速球を投げ、変化球も操れる選手はなかなかいないからだ。ただ、何をしたいか決めるのは本人。本人の気持ちを直接聞き出せる日をどの球団も待っている。

 <ジャイアンツの動き>ブルース・ボウチー監督が先日「大谷は二刀流をやることはない」と話したが、翌日に「彼ならやれるよ」と撤回した。大監督に発言を訂正させることからも、どれだけ本気か分かる。投手有利も本拠AT&Tパークなどがアピールになる。

 <何球団が獲得に?>25球団。金額が安いし、FAになるまでコントロールできるのも魅力。大都市に憧れる性格でもないとなると、マリナーズが本命か。日本に近い地方都市で、イチローら多くの日本選手が成功している。

 【DH制のア・リーグ】マイク・ディジオバンナ(ロサンゼルス・タイムズ紙)

 <期待>投げては100マイル(約161キロ)の直球、打っては500フィート(約152.4メートル)を超える。そんな選手は他に知らないが、二刀流を捨てて先発投手に専念すると意思表示した方が、マーケットが過熱すると考える。先発投手としては、ダルビッシュレベルになる可能性がある。

 <ドジャースの動き>複数の球団幹部を日本に派遣、30球団の中でも特にアグレッシブだ。高校を出るときに本人が契約に傾きかけた経緯もプラスになるのでは。ただ、大谷が望む二刀流にはDH制のないナ・リーグでは不利だと考えている。

 <何球団が獲得に?>先発投手専念なら30球団。二刀流となるとケガのリスクもあるし半分以下に減るのでは。大谷が欲しいチームは、獲得のためには二刀流挑戦を認めねばならない。大谷に二刀流挑戦を確約できるア・リーグのチームが本命。

 【レンジャーズ資金力】ジェフ・ウィルソン(フォートワース・スター・テレグラム紙)

 <期待>ダルビッシュの米1年目を取材した立場から言うと、すぐに二刀流に挑むのは難しいと思う。ダルビッシュも1年目はボール、中4日、移動などに適応するのに時間がかかった。まずは投手に専念させるのではないだろうか。

 <レンジャーズの動き>ジョン・ダニエルズGMがいち早く来日したように、積極的になっている。また日本選手のことも理解している。本音は投げることに専念してほしくても、口には出さない。大谷が本気で二刀流をやりたがっていること、そして日本のファンも見たがっている。

 <何球団が獲得に?>時間をかけて準備してきた10球団くらい。レンジャーズは、契約金超過罰で30万ドル(約3390万円)しか払えないドジャースやカブスと違って、一番大きな金額を提示できるのが大きい。

 【ヤンキースだから◎】ケン・デビッドオフ(ニューヨーク・ポスト紙)

 <期待>私自身スカウトたちと話したわけではなく、選手としての大谷のことをあまり知らない。だが、メジャー各球団フロントの騒ぎよう、力の入れようを見れば、彼が間違いなくオールスターに選ばれるレベルの選手だと信じている。

 <ヤンキースの動き>かなり真剣だ。先発ローテーションの一人として欲しいのだが、DHや代打で起用する可能性もある。同じニューヨークに本拠を構えるメッツはそこまで本気ではないと思う。

 <何球団が獲得に?>22、23球団が真剣に獲得に動くかな。その中でも最有力候補はヤンキース。理由は「ヤンキースだから」。大谷自身がどの球団に行きたいのか、情報が漏れてこないから、全く分からないというのが正直なところだ。

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