アストロズ“小さな巨人”アルテューベ3発 PS史上9人目快挙

[ 2017年10月7日 05:30 ]

ア・リーグ地区シリーズ第1戦   アストロズ8―2レッドソックス ( 2017年10月5日    ヒューストン )

1試合3本塁打を放ったアルトューベ(AP)
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 「小さな巨人」が偉業達成だ。ア・リーグの地区シリーズが5日(日本時間6日)に開幕し、アストロズはレッドソックスに8―2で大勝。1メートル68の小兵、ホセ・アルテューベ内野手(27)がポストシーズン最多で史上9人目となる1試合3本塁打を記録した。

 1―0の初回、3番のアルテューベは燃えていた。ブレグマンが目の前で先制ソロを放つと「彼が試合の流れを決めてくれた。俺も打ちたい」とレッドソックスのエース左腕セールの97マイル(約156キロ)直球を力強く振り抜き、本拠地の左中間席に叩き込んだ。

 さらに5回にもセール、7回にも3番手マドックスから左中間へ運び、ベーブ・ルースやレジー・ジャクソン、プホルス(エンゼルス)らに並ぶプレーオフ史上最多タイの3本塁打だ。1メートル68でメジャー現役最小兵とされる27歳は「なんて言うかクレージーだ。3本塁打なんて初めて。こんな大事な試合で打てたんだから、自分でも驚いたよ」と少年のように無邪気に笑った。

 今季は10年にマリナーズのイチロー(現マーリンズ)が10年連続を達成して以来となる4年連続200安打を達成し、2年連続3度目の首位打者を獲得。2年連続で24本塁打と長打力もつけてきた。米スポーツサイト「ブリーチャー・リポート」によると、元中日のアロンゾ・パウエル打撃コーチ補佐が「イチロー以上の打者が現れた。アルテューベこそが最高の打者だ」と話したという。今季途中まで同僚だった青木(現メッツ)も、打撃理論を吸収しようと質問攻めにしたほどだ。

 2年ぶりのプレーオフで快勝発進。2年前の地区シリーズではロイヤルズ相手に敗退しただけにアルテューベは「素晴らしい試合だった。チームが勝ったことが大事」と記録よりも勝利を喜んだ。

 ◆ホセ・アルテューベ 1990年5月6日、ベネズエラ生まれの27歳。07年にアストロズと契約し、11年7月20日ナショナルズ戦でメジャーデビュー。14年に打率・341で球団初の首位打者に輝き、最多安打(225)、盗塁王(56)と合わせて同3部門を01年イチロー以来となる同一シーズンで獲得。球宴出場5度。通算1250安打で打率・316、84本塁打、403打点、231盗塁。1メートル68、75キロ。右投げ右打ち。

 【MLBの“小さな巨人”】

 ☆カービー・パケット 1メートル73の外野手。ツインズで95年までプレーし、89年に首位打者を獲得するなど通算2304安打。

 ☆デービッド・エクスタイン アルテューベと同じ1メートル68の内野手。10年までメジャーでプレーし、通算1414安打。06年にカージナルスでワールドシリーズMVP獲得した。

 ☆ジミー・ロリンズ 1メートル70の両打ちの内野手。01年に46盗塁で盗塁王に輝き通算470盗塁。今季開幕前にジャイアンツを解雇。

 <現役選手>

 ☆ロナルド・トレイエス(ヤンキース)1メートル73で遊撃、二塁、三塁をこなす。同僚に肩車されて、2メートル1のジャッジとハイタッチする姿が人気。

 ☆ムーキー・ベッツ(レッドソックス)1メートル75で走攻守三拍子そろった外野手。今季24本塁打、26盗塁を記録。

 ☆マーカス・ストローマン(ブルージェイズ)1メートル73の右腕。150キロを超えるツーシームを武器に今季13勝。

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