オリ・ドラ5ルーキー小林、打球顔面直撃で大流血 緊急搬送も試合後には自力歩行

[ 2017年10月1日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス9―7ソフトバンク ( 2017年9月30日    京セラD )

<オ・ソ>6回表無死、高谷の打球が小林の顔面を直撃し倒れ込む
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 オリックスのドラフト5位ルーキー・小林が惨事に見舞われた。5回途中から2番手で登板して迎えた6回。先頭のソフトバンク・高谷の打球が右頭部付近を直撃。一塁ベンチから首脳陣やトレーナーが駆けつけたが、患部を押さえる小林の右手からは大量の血が伝わり、起き上がることはできなかった。

 試合は15分にわたり中断。その後、惨事発生から約10分後、午後8時14分ごろに救急車がグラウンド内へ。客席の「小林頑張れ」の声に送られ、大阪市内の病院へ搬送された。

 福良監督も「意識はあり返事はしていたけど出血も多かったし…」と心配そうに話していたが、検査の結果は「右眼瞼(がんけん)部上の打撲による裂傷」。患部を8針縫うケガだったが、頭部CT検査の結果では骨折や脳に異常はなかった。試合後に京セラドームに戻った小林の患部は痛々しく腫れ上がっていたものの、自力歩行し「痛いけど、異常がなくて良かったです」と絞り出した。1日に出場選手登録は抹消される見通しで、自宅静養する。

 球場が一時騒然となる異例の事態。球団関係者は「オリックスの試合で救急車がグラウンドに入ってくることは記憶にない」と話していた。

 ◆小林 慶祐(こばやし・けいすけ)1992年(平4)11月2日、千葉県生まれの24歳。八千代松陰―東京情報大―日本生命を経て、16年ドラフト5位でオリックス入団。5月13日に1軍初昇格。5月31日のヤクルト戦に5番手で救援し、プロ初勝利を挙げた。1メートル87、86キロ。右投げ右打ち。

 ▼ソフトバンク・高谷(2安打1打点も6回、ライナーが相手投手・小林の顔面を直撃)とにかく心配。当たった瞬間は“あっ”と声が出てしまった。大事に至らないことを祈ります。

 【過去のグラウンドからの救急車搬送】

 ☆77年佐野仙好(阪神) 4月29日の大洋戦で飛球を追い、背走で捕球後に頭から外野フェンスに激突。頭蓋骨骨折で意識をなくした。

 ☆12年会沢翼(広島) 8月2日のDeNA戦で山口の148キロ直球が顔面に直撃。倒れたまま動けなくなり、鼻骨骨折の重傷。

 ☆14年西岡剛(阪神) 3月30日の巨人戦で飛球を追って福留と交錯。一時意識を失い、鼻骨と肋骨を骨折、左肩を脱臼した。

 ☆14年筒香嘉智(DeNA) 8月13日の中日戦の守備で梶谷と激突し、後頭部を地面に強打。その場で倒れ込み、脳振とうの診断。

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