巨人・片岡が引退 今季1軍出場なしで決断 西武で4年連続盗塁王

[ 2017年10月1日 05:30 ]

巨人の片岡
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 巨人・片岡治大内野手(34)が、今季限りで現役を引退することが30日、分かった。西武時代に4年連続で盗塁王を獲得するなど通算320盗塁をマーク。13年オフにフリーエージェント(FA)権を行使して巨人入りしたが、今季は度重なる下半身の故障に悩まされ、移籍4年目で初めて1軍出場がなかった。近日中に正式に引退を表明する。

 球界を代表するスピードスターが、現役生活にピリオドを打った。今季の片岡は下半身の故障などにより、開幕を2軍で迎えた。7月4日のフューチャーズ戦で実戦復帰したが、その後も再びリハビリ生活が続いていた。懸命に励んだが「体がなかなか思うような状態にならない」と漏らすなど、チームの力になれないもどかしさを抱えながら過ごした。

 東京ガスから04年のドラフト3巡目で西武入り。主に1番打者ととして活躍し、07年から4年連続で盗塁王のタイトルを獲得した。08年の巨人との日本シリーズでは全7試合で安打をマーク。3勝3敗で迎えた第7戦では、1点ビハインドの場面で二盗と犠打で三塁に進み、中島の三ゴロでギャンブルスタート。同点の生還に成功し、チームを日本一に導いた。「スピードスター」が片岡の代名詞となった瞬間で、「あの盗塁は忘れられない」。端正なマスクで人気も絶大だった。

 09年の第2回WBCでは侍ジャパンの一員として、不慣れな三塁を守りながら4盗塁を決め、日本の2大会連続世界一に貢献した。13年オフにFA宣言して巨人に移籍。1年目の14年には126試合に出場しリーグ優勝に貢献した。その一方で、15年以降は故障に悩まされてきた。今季は1軍出場なし。まだ34歳。現役続行の道も模索したが、コンディションが上向く可能性が低く、ユニホームを脱ぐ決断に至った。

 近日中に引退会見を開く予定。自らの口で、13年間の現役生活に別れを告げる。

 ◆片岡 治大(かたおか・やすゆき)1983年(昭58)2月17日、千葉県生まれの34歳。宇都宮学園(現文星芸大付)から東京ガスを経て、04年ドラフト3巡目で西武入団。06年にレギュラー定着。07年から4年連続盗塁王に輝き、08年には最多安打。11年は右肩、12年は右手首の負傷に苦しみ、13年オフにFAで巨人移籍。15年4月に通算300盗塁を達成した。1メートル76、80キロ。右投げ右打ち。

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