“4番復帰”筒香 惜しいメモリアル弾…10分差で10万1号

[ 2017年9月30日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―2阪神 ( 2017年9月29日    横浜 )

<D・神>6回無死一塁、右越え2ランを放つDeNA・筒香
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 プロ野球通算10万号が生まれてから10分後の午後7時53分。3―0の6回無死一塁でDeNA・筒香は、内角低めへのチェンジアップを思い切り引っ張った。勝利を決定づける右越えの26号2ラン。ベンチに戻るとラミレス監督と笑顔でハイタッチを交わした。6月28日以来約3カ月ぶりの4番で責務を果たした。

 「内角のボールをうまく打つことができたと思います。でも、僕の本塁打どうこうよりもチームが勝てたことが一番大事ですから」

 前日の試合後に筒香は監督室に呼ばれた。ラミレス監督から「明日から4番を打ってもらう」と言われ「分かりました。最後まで全力で頑張ります」と答えた。「勝つための大きな変化。4番・筒香で試合を決めたい」と言うCS争い最終盤での指揮官の決断に応えるアーチだった。

 10万号の節目を終え、新たな歴史を刻む10万1号。「たまたま僕が10万1号だっただけ」と素っ気なかったが、プロ野球の歴史の重みは感じている。「偉大な先輩方が築いてきた数字。プロ野球界でもっと本塁打が増えれば、ファンの方にも喜んでもらえる」。今年3月のWBCでも侍ジャパンの4番を張った男は本塁打へのこだわりと勝利への執念を試合にぶつける。

 ラミレス監督は「大きな変化がうまく機能した。監督として何よりうれしい」と喜んだ。4位・巨人とのゲーム差を0・5とし、残り4戦で3勝すれば2年連続のCS進出が決まる。それでも筒香は「4試合全部勝ちます」と言った。メモリアル弾は逃したが、2年連続のCS進出へチームに勇気を与える4番弾だった。 (中村 文香)

 ▽筒香の打順 開幕から4番だったが、6月30日の巨人戦から3番に変更された。14年9月27日から343試合、4番を張ってきたが「筒香により貢献してもらうため、彼がやりやすくなるため」とラミレス監督は説明。そこから前日まで67試合続けて3番で出場し4番はロペスが務めていた。

 ▼楽天アマダー(2回に23号ソロ。9万9997号)打ったのはチェンジアップ。一試合一試合負けられないからね。一本打つことができて良かった。

 ▼DeNA戸柱(4回に9号3ラン。9万9998号)そうだったんですか。大事な試合だったので勝つことだけを考えていました。

 ▼楽天茂木(8回に17号2ラン。10万3号)感触はめちゃくちゃ良かったけど、思いの外飛んでいなくてギリギリだった。勝利に貢献できる一本を打てて良かった。

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2017年9月30日のニュース