CSでも?金本監督「この球場ではなぜか」敵地マツダで0―5から逆転 

[ 2017年9月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―5広島 ( 2017年9月21日    マツダ )

<広・神>8回、上本は左翼線に勝ち越しの2点二塁打を放つ
Photo By スポニチ

 阪神は21日の広島戦で初回5失点から逆転勝ちした。3回に1点、6回に4点を返して同点。8回に上本博紀内野手(31)が決勝の2点二塁打を放った。18日に本拠地・甲子園球場で胴上げを見せられた広島とのレギュラーシーズン最終戦で意地の勝利。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)に進んだ場合の決戦の舞台となるマツダスタジアムで底力を見せた。

 本拠地で胴上げを見せつけられた3日後、連覇の凱旋に沸く敵地で猛虎が意地を見せた。初回5失点を追いついて迎えた8回だ。「状況次第です。投手にもよるし、点差にもよるので」。普段から場面に応じた打撃の重要性を掲げてきた上本が大逆転劇を完成させた。無死一、三塁でカウント3―1から5球目の甘いスライダーをフルスイング。左翼線へ決勝二塁打を打ち返した。

 反撃の口火も切った。0―5の3回2死三塁から初球直球を左前適時打。今季の対戦で過去4戦3勝を許していた大瀬良を沈めるきっかけをつくった。

 チーム内では鳥谷、糸井に次ぐ打率・285。土台となっているのは打撃練習での意識だ。どんな状況でも打つ「ポイント」に重点を置く。「人それぞれ違うと思いますが、僕の場合はポイントですね。あまり振りすぎないように。(スイングの)キレは、素振りとかでも出せるので」。その積み重ねが9月15試合で38打数21安打(打率・553)の好調につながった。

 敵地で最大5点差を逆転勝ちした金本監督は満足そうにうなずいた。「やられているイメージの強い球場でね。そこで勝てて、しかも逆転勝ちで」。今季の広島戦では5月6日の甲子園で9点差をひっくり返した球団史上最大の逆転劇があり、今度は5点差をはね返した。対戦成績は10勝14敗1分け、敵地でも3勝9敗1分けの苦戦でも、苦い記憶を植え付けたことは揺るぎない事実だ。

 「この球場では、なぜか割と打てている。あとは投手陣がしっかり投げてくれれば勝機はあるかなと」

 マツダスタジアムでのチーム打率・276は全体・248を3分近く上回る。CSファイナルSへ進んだ場合には決戦の舞台となり、目指す“下克上”へ向けて心強い要素だ。「やっぱり選手が気持ちの上で嫌なイメージを少しでも払しょくしてほしい」。10月の再来訪を期す敵地で確かな布石を打った。(巻木 周平)

続きを表示

この記事のフォト

2017年9月22日のニュース