鳥谷&福留 目の前胴上げ絶対阻止 「負けたらダメ」引き分けもダメ

[ 2017年9月18日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神―広島 ( 2017年9月18日    甲子園 )

バットを手に厳しい表情を見せる福留
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 阪神は18日、優勝へのマジックナンバーを「1」としている首位・広島と甲子園で対戦する。17日の試合がともに台風18号接近で中止となったため、直接対決での胴上げ阻止に挑む。引き分けでも優勝が決まるだけに勝利が絶対条件。鳥谷と福留はチームの総意を代弁し、目の前での広島Vを防ぐべく、全力を注ぐことを約束した。

 今やらなければならないことは、分かりきっている。リーグ優勝の完全消滅という屈辱的な瞬間を少しでも先延ばしにすること。そして、目の前での広島の優勝決定を絶対に阻止することだ。雨のいたずらで巡ってきた直接対決。鳥谷は静かに闘志を燃やした。

 「負けたらダメなんで。負けないように頑張ります」

 大型の台風18号の影響で、17日に予定されていた甲子園での中日戦、マツダスタジアムでの広島―ヤクルト戦はともに午前9時45分に中止が決定。阪神の野手陣は甲子園に隣接する室内練習場で調整した。

 広島は16日のヤクルト戦に逆転負けし、この日の中止で優勝マジック「1」のまま足踏みし甲子園に乗り込んでくる。優勝を阻止することは不可能に近いが、眼前での胴上げだけは自力で阻止できる状況だ。

 阪神が近年、目の前で敵軍に優勝を決められたのは15年10月2日のヤクルト戦がある。ただ、この時は敵地・神宮だった。甲子園に限れば02年、試合には勝ったがマジック対象チームのヤクルトが負けたために巨人の優勝が決まったことはあるが、試合に敗れて敵将の胴上げを見たのは、98年の横浜・権藤監督が最後。それだけに、主将の福留も屈辱阻止について聞かれると「まあ、そうじゃないかな」と短い言葉に決意を込めた。

 広島は18日の阪神戦後、19、20日は試合が組まれていない。(19日は阪神戦の予備日)。21日は、今度はマツダスタジアムでの直接対決。つまり、阪神とすれば、18日の広島戦、20日の巨人戦(甲子園)、そして21日の広島戦と3連勝すれば、敵軍の優勝を22日以降にまで遅らせることができる。緒方監督が宙に舞う瞬間を待ちわびるカープファンには悪いが、最後の意地を見せる機会だ。

 もちろん、クライマックス・シリーズで再戦する可能性が高い相手に嫌なイメージを植え付けることにもつながる。鳥谷はこのカード、打率・386、福留も・308と好相性を誇る。百戦錬磨の猛者たちが、V目前の鯉の前に立ちはだかる。(山添 晴治)

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