07年夏の雪辱をプロで…広島・野村 11年越し甲子園で頂点に

[ 2017年9月18日 08:04 ]

セ・リーグ   広島―阪神 ( 2017年9月18日    甲子園 )

野村はキャッチボールで調整する
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 これも運命か。広島・野村に千載一遇のチャンスが巡ってきた。優勝マジック1で迎えた17日のヤクルト戦が、台風18号の影響で中止。さらにマジック対象チームである阪神の試合も流れた。大瀬良はスライドせず、背番号19が中5日で予定通り先発する。

 「持っている力を全部出したい。(優勝が懸かる一戦で)球場の雰囲気も違うし、自分たちの気持ちもいつもと違うところが出てくる。優勝が決まればうれしい」

 マツダスタジアムでキャッチボールなど、入念に最終調整を行ってから神戸に入った。試合ができれば、26年ぶりの本拠地胴上げの可能性もあったが、今は敵地で勝つことしか考えていない。

 甲子園での優勝――。野村の感情も自然と高ぶる。広陵のエースとして挑んだ07年夏の甲子園決勝、4点リードの8回に押し出し四球で1点を返され、直後に逆転満塁弾を浴びた。準優勝に終わった悔しい過去がある。今夏も母校の後輩たちが決勝で敗れた。プロ入り後も甲子園では4試合で1勝3敗。13年8月30日を最後に3連敗中で、ここで勝てば、全ての悪夢が払しょくされる。

 昨季16勝3敗で最多勝と最高勝率の2冠に輝いた。今季はここまで9勝。2年連続3度目の2桁勝利が懸かった最近2試合はともに5回で降板したが、野村は「いつもと変わらず頑張りたい」と言った。勝つか引き分けで37年ぶりのリーグ連覇が決まる。18日は天候の心配も無用だ。 (柳澤 元紀)

 ▽野村と甲子園 広陵時代、07年夏の甲子園決勝・佐賀北戦では7回まで1安打に抑えていたが、4―0の8回1死満塁から押し出し四球で1失点。続く打者に逆転満塁弾を浴びて準優勝に終わった。プロでは4試合に登板して1勝3敗、防御率4・08。13年8月30日阪神戦で白星を挙げたが、最近は3連敗中。今季登板は7月17日阪神戦のみで、5回2失点で4敗目を喫した。

 ≪44年ぶりリーグ2度目≫17日の広島―ヤクルト(マツダ)、阪神―中日(甲子園)はいずれも台風接近のため中止。セで優勝に王手をかけたチームが雨天によりお預けとなったのは15年ヤクルト以来。同年9月28日にM1としたヤクルトは翌29日広島戦に黒星。10月1日の阪神戦(神宮)と2位巨人のDeNA戦がともに降雨中止となり優勝は持ち越し。2日の阪神戦(神宮)に勝って優勝を決めた。広島は昨年9月10日に2位の巨人を下しリーグを制覇。広島は18日の阪神戦で○か△なら2連覇となるが、セで2年連続2位チームを破っての優勝は72、73年に巨人が記録しているだけ。広島が18日決めれば44年ぶりリーグ2度目になるがどうか。

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