前回は生まれる前年…広島・薮田 26年ぶり本拠胴上げ「してみたい」

[ 2017年9月16日 05:30 ]

セ・リーグ   広島―ヤクルト ( 2017年9月16日    マツダ )

敵は台風だけ?巨大なてるてる坊主を手にする薮田
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 ともに優勝へのマジックナンバーを「1」としているセ・リーグの広島、パ・リーグのソフトバンクが16日、それぞれヤクルト、西武と対戦する。広島は本拠地マツダスタジアム、ソフトバンクは敵地メットライフドームが舞台で、ともに勝つか引き分ければリーグ制覇となる。

 37年ぶりのリーグ連覇が懸かる一戦の先発を託された薮田は、本拠地で調整した。広島生まれの広島育ち。幼い頃は母・昌美さんに手を引かれ、旧広島市民球場に通った。前回の地元胴上げは生まれる前年の91年。チーム、そしてファン全員の思いを代弁した。

 「地元で(胴上げ)してみたい。自分は見たことも、経験したこともないですから」

 今季、マツダスタジアムでは45勝18敗1分けで勝率・714。ヤクルト戦は16勝6敗1分けの勝率・727を誇る。薮田は14勝3敗でリーグトップの勝率・824。数字上は、16日からの2連戦での本拠胴上げは確定的な域に達する。

 そこに立ちはだかる最大の難敵が空模様だ。非常に大型の台風18号が日本列島に接近中。16日の降水確率は70%で、翌17日は同90%の暴風雨という予報となっている。

 練習や治療で球場に姿を見せた主力選手は異口同音に「天気はどうしようもない」と話した。本音はもちろん違う。「一日も早く決めたい。できれば本拠地で」と菊池。丸も「地元で、自力で決めるのがやっぱりベストでしょ」と同調した。

 薮田は「雨は大嫌い。(足場が)止まらないと投げられないので…」と苦笑い。1年目は登板日に雨が降るケースが多く、現在は夫人となったモデルのKarunaにてるてる坊主を作ってもらった。それは今も愛車の中で揺れている。

 広島は今季、リーグで最も試合消化が早く、雨天中止は2試合しかない。地元Vへ、最後の最後に訪れた試練。チームの破竹の勢いと、鯉党の思いが天をも打ち破るか。

 ≪W勝利なら史上初≫両リーグの優勝球団が同日に決まると59年ぶり4度目になる。過去は51年9月23日の巨人と南海、54年10月19日の中日と西鉄、58年10月2日の巨人と西鉄の3例。2球団両方が勝って決めた同日Vはこれまで一度もない。

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