【牛島和彦 視点】大谷 体重移動が不安定でも抑えてしまう底力

[ 2017年9月13日 09:51 ]

パ・リーグ   日本ハム7―0楽天 ( 2017年9月12日    札幌ドーム )

<日・楽>5回2/3を1安打無失点で今季初勝利を挙げた大谷
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 開幕前に痛めた右足首に負担をかけないように、という意図なのかもしれない。日本ハム・大谷のフォームで目についたのが、体重移動の際の右足の動きだ。

 左足を上げて踏み出した際、プレートにかけている右足は本来なら爪先、甲が地面にすれる。しかしこの日は右足がすぐにプレートから離れ、ふっと浮き上がっていた。そのため体重移動がまちまちになり、直球が抜けたり引っ掛かったりしていた。それでも抑えてしまうのが大谷の大谷たるゆえん。ポテンシャルはやはり底知れない。

 右足がすれる動きがなかった分、逆に力みのないリラックスしたフォームになった。打者はそこからピュッと来る直球にタイミングが取りづらかったはず。スライダーの曲がりも抜群。4回のペゲーロ、5回の島内と左打者2人の空振り三振は、ストライクと思って打ちにいったスライダーが内角に大きく食い込んできた。

 ただ、もう少し下半身を使い、体重移動を一定にした方がいいとは思う。直球の制球も安定するし何より上半身など体にかかる負担も少なくなる。(スポニチ本紙評論家)

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2017年9月13日のニュース