ラミDeNA3位死守 対広島戦は4連勝!今季勝ち越し王手

[ 2017年9月13日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA3―1巨人 ( 2017年9月12日    マツダ )

<広・D>2回1死満塁、生還した梶谷(3)らを出迎えるラミレス監督(その右)
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 強い広島との試合を「オアシス」にする球団がある。DeNAだ。12日、先発ジョー・ウィーランド投手(27)が6回を1点に抑え、救援3投手は零封リレー。連敗を4で止め、広島戦は4連勝だ。ウィーランドは球団外国人新記録の5連勝で8勝目。引き分けた4位・巨人に0・5ゲーム差をつけた。

 3試合連続サヨナラ勝ちを収めた8月22〜24日以来の広島戦。また勝った。ウィーランドが6回を丸のソロの1点だけに抑えた。セ・リーグ球団で唯一広島に勝ち越すチームは、12勝9敗と今季勝ち越しに王手をかけ、敵地マツダスタジアムに凱歌を響かせた。

 「ストライクの質を求め、とにかくコーナーを突いた。連勝の数字は考えていない。チームが勝てたことが一番うれしい」。制球を意識した速球は、結果的に切れを増した。5回無死一塁で代打バティスタの当たりが右足を直撃も「ラッキーだった」とスパイクの底で大事に至らず。続く田中を148キロ、菊池を149キロと威力ある速球で連続空振り三振。自己最多にあと1つに迫る8三振は、全て速球で奪ってみせた。

 「永遠に忘れることのない日だ」。神妙な表情で語ったのは前日9・11。小学生だった01年に米中枢同時テロが起きた。「毎年、野球のシーズンも終盤で迎える。野球の力の大きさを再認識する日でもある」。米国中が悲しみに暮れたが、ベースボールはテロに屈せず勇気を与えた。

 昨年は自らニューヨークのテロ跡地に足を運び、14年に完成した1ワールドトレードセンターで祈りをささげた。「野球選手が周りに与えられる力、勇気。この仕事を誇りに思う」。チームは4連敗中で、4位・巨人にゲーム差なしの1毛差に迫られていた。「もう一度勝つ流れをつくりたかった。いい流れを持ってこられたと思う」。6回2死ではバットでも右翼線二塁打。今季の象徴である8番に投手が入る打順は、すでに2本塁打のウィーランドの打力が買われ実現したものだ。

 「いい方向へまた一歩進めた。プレーオフ進出へ全力を尽くす」。嫌なムードを振り払い、窮地のDeNAに力と勇気をもたらした。 (後藤 茂樹)

 ▼DeNA・ラミレス監督 投手全体が良かったが、特にウィーランドが素晴らしかった。速球の威力があり、制球も本当に良かった。

 ≪球団外国人の最多連勝≫ウィーランド(D)が今季8勝目。14年にモスコーソがマークした球団外国人シーズン最多記録の9勝にあと1と迫り、初の2桁勝利も見えてきた。また、7月18日のヤクルト戦からは5連勝。03年ドミンゴ、04年セドリック、09年ランドルフ、14年モスコーソの各4連勝を抜く球団外国人の最多連勝になった。

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