巨人・坂本勇 8・1以来猛打賞 10度右足親指傾けて復調

[ 2017年9月11日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―1ヤクルト ( 2017年9月10日    東京ドーム )

<巨・ヤ>5回1死一塁、奥村の遊ゴロを捕球してベースを踏み併殺を奪う坂本勇
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 巨人・坂本勇人内野手(28)が10日のヤクルト戦で8月1日以来の3安打を記録した。7回の中前打は後続の3連続適時打を呼び、8回にはダメ押し打。打率を・300に戻した。打線は1〜5番が複数安打。クライマックスシリーズ(CS)進出を争う3位のDeNAが敗れ、ゲーム差はなくなった。

 角度にして約10度。ほんのわずか右足の親指を投手側に向ける。小さな変化が、不振に苦しむ坂本勇に大きな適時打を生んだ。

 「自分のスイングが、自分のタイミングでできた」。5―1の8回2死一、三塁。内寄りのシュートを中前にはじき返した。68打席ぶりの適時打だ。

 試合前のロングティー。強い打球をスタンドに運べず、ちょっとした変化を試した。「自分は元々、打席でちょっと右足が内側を向いている。もうちょっとだけ内側にしてみよう」。軸足の右足に体重を乗せたときに右膝が外に開かず、スムーズな体重移動ができる。直後の5連続柵越えで、好感触を得た。

 4回に中堅フェンスを叩く二塁打を放ち、7回にも中前打。40日ぶりの3安打は全て、基本に忠実なセンター返しだった。「1試合だけなのでホッとせず、次の試合につながるようにしたい」。8月は打率・221で、今季初めて月間打率3割を切った。9月は・161と苦しむ中、1カ月分のモヤモヤを吹き飛ばした。

 松本での試合だった5日にティー打撃で、阿部からスイング軌道など助言を受けた。江藤、二岡両打撃コーチとも対話し、試行錯誤してきた。7回は3番打者から4連打で計3点。高橋監督は「ここのところつながりがなかったけど、打線が奮起してくれた。(坂本勇は)いい兆しが見えてきた」と称えた。

 12日から2位・阪神と3連戦。16、17日はDeNAと2連戦で、指揮官はCS進出へ「勝負の週になる」と言った。「(2番の)マギーが調子いいので、僕がつなげば得点のチャンスが広がる」と坂本勇。残すは17試合だ。 (神田 佑)

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